【2017年11月19日】先日の続き 〜 あらためて感じる、洋楽とJ–POPの差異

先日ブログを書いてから、実際に挙げた6曲を続けて聴いてみました。どれも久しぶりに聴いた曲ばかり。U2と達郎さんは10年ぶり位かも。

 

 

その先日ブログの洋楽の3曲は、最初から最後まで数個の循環コード上で、同じフレーズのくり返しで、曲が展開されます。
U2は最初から最後まで同じベース・ラインが、PSBは最初から最後まで同じシンセのリフが鳴り続け、ルー・リードはコードのカッティング自体が、リズムでありメロディになっていて、こちらも最初から最後まで同じフレーズ。(後から世に出た、当時没になったバージョンには、間奏に違うメロディが入っていますが)
3曲とも、この最初から最後まで同じフレーズのくり返しの中で、感性がどんどん解放されていく感じが、聴いていて受けます。

 

 

対してJ–POPの3曲。3曲とも最初は、シンプルな循環コードをミディアム・テンポのバック・ビートに乗せた、落ち着いたロックンロールですが、途中から曲が劇的に展開して、一般的な「聴かせる曲」になります。
ここが先の洋楽3曲との構造上の大きな違いであり、聴いた印象が大きく違ってくる最大の要因でもあります。
どちらがいいとかの問題ではありません。私はどちらも好きです。

 

 

もちろん、洋楽ロックにも、ポリスの「見つめていたい」のように (古くてスミマセン)、スリー・コードから展開してサビに入って、という曲は山ほどあります。
ただ英米と大きく違うのは、日本ではスリー・コードの循環のみでジワジワ盛り上がっていくタイプのヒット曲は皆無と言っていいですが、英米では結構多い事です。
多分、達郎さんや岸田さんの技術なら、そんなタイプのポップな曲を作れない事はないと思います。あえて作らないと言うことは、リスナー側の感性を考えてでしょうか?

 

 

J–POPの3曲のうち、ターナーの汽罐車とばらの花はシングル・カットされていますが、ターナーの汽罐車は30位、ばらの花は20位と、微妙なスマッシュ・ヒットだったようです。
両方ともポップスのお手本のような素晴らしい曲なので、ちょっと残念です。こんな曲こそ、多くの人々に受け入れられて欲しいのにと思ったり。だけどたしかに、カラフルな万華鏡のような他のJ–POPのヒット曲の中に並べると、地味な印象を受けます。

 

 

さて、私の曲はどんなふうに仕上がるんでしょうか?自分の事ながら、とても楽しみです。

 

 

 

 

いろんな方がカバーしている、くるり「ばらの花」(2001年)。画像は矢野顕子さんが歌う、Yanomami × U-zhaan (ユザーンと読みます) のライブから。

 

 

このハイテクな「ばらの花」に限らず、くるりの曲は、YouTubeを観るとアマチュアの方のカバーもとても多く上がっています。
音楽を、聴くだけでなく自分でもやってみたいと思わせるバンドなんでしょう。YouTubeに上がっている映像をいろいろ観ていて思いました。