【2018年7月21日】才能がなくても大丈夫 〜 再び業田良家さん「百人物語」から思う

以前紹介した、業田良家さんの「百人物語」の主人公、ダーク君と相棒の純太君のユニット「ダーク&ピュア」に、「ボクには才能がない」という歌がありました。話の中での自主制作のCDのタイトルにまでなっていました。こんな歌です。「おうおう キミには才能がない♪ ボクにも才能がない♪…」

 

 

因みにこの「百人物語」は、おそらく業田さんは登場人物を100人描くつもりで付けたタイトルではないかと。基本一話完結のスタイルですが、毎回毎回、次々と変な人物が登場してきます。

誰一人として普通?の人、まとも?な人は描かれていませんが、そもそも実社会の私を含めた全ての人は、それぞれ個性があって、何らかに於いて逸脱しています。(というか個性とは逸脱の事です)

 

 

同じくマンガ家のしりあがり寿さんのエッセイに「学生時代には無個性に見えた、毎日通勤するサラリーマンたちの、そのひとりひとりは何て個性的で面白い人たちばかりなんだろうと、就職して分かりました」的な事を書いていらっしゃいました。

全くのうろ覚えで、出典もおそらく「マンガ家入門」という著書だったと思いますが、それもさだかではありません。でも、仰った意味(上記)だけはハッキリと憶えています。おそらく深く共感したからでしょう。

 

 

 

このHPで知り合ったクリエイターのOさんから「どうもセンスがなくて悩んでいる」的な内容のラインが、この間来ました。クリエイター・チームで制作活動をしていて、チームの人に指摘されたみたいです。

逆自慢ではありませんが、私は自分に特別のセンスがあるなどとは、今までこれっぽっちも思った事がなく、なのでこのような悩みとは一切無縁に制作しています。

普通の人は、センスはないのが当たり前です。上手く表現出来ない事が当たり前だと思えば、日々の少しの前進に喜べます。

そして「普通」は別に卑下の表現ではなく、100人いればそこには100種類の異なった普通の感性があります。

 

 

Oさんのことですが、むしろ「こいつはセンスないな〜」と思われる事自体が、Oさんの個性なのではないかと思ったりします。

いつの時代でも、売れている音楽というのは、ハイセンスなものよりもダサくて一歩遅れた感じのが多い気がするので、もしそうだとしても全然気にすることはないんじゃないかな。世の中の音楽好きな人間は、全員が全員、ハイセンスな訳ではないのですから。