【2018年9月10日】リズムはその人そのもの 〜 例えば、THE BLUE HEARTSの曲から

自曲「花火」が出来上がった際「最近曲がすぐに出来るようになって」と書きましたが、そのもう一つの大きな原因。

それは、楽曲のリズム感が変わった事です。

実は「ひみつの言葉」から、作る曲が全てエイト・ビートから16ビートになっています。「八月に降る雨」「Oh! Darin’!」「花火」や、今回の「ギター」、全部そうです。

 

 

そしたらどうなったかと言えば、時間あたりの発声する言葉が2倍になりました。ちなみに「時間あたりの発声する言葉が2倍になる」とはどういう事かというと、今まで♩(4分音符) に言葉が一つ乗っていたのが、♪(8分音符) に一つ乗る事です。曲のテンポはグッと遅くなっていますが、乗っている言葉は2倍に増えています。

 

 

そうすることによって、今まで苦労してきたメロディに言葉を乗せるという事が、実に簡単に出来るようになりました。そして歌詞も2倍の言葉を発する事が出来ます。今までは結構削っていました。多分こちらのリズムの方が性に合っているのでしょう。

 

 

と書いた後からですが、でもこれは単にビートを刻む単位の問題ではないのかもしれないと思いました。何故なら、同じテンポの8ビートでも、作る人によって、言葉の密度、リズム感が全然違うからです。

 

 

 

 

若い頃よく聴いた、ザ・ブルーハーツの曲から。

 

 

 

「♩もしも僕が いつか君と〜」(リンダリンダ)

 

「♩どこまで行くの 僕達今夜〜」(キスして欲しい)

 

「♩永遠なのか 本当か〜」(情熱の薔薇)

 

 

「♪栄光に向って走る あの列車に乗って行こう〜」(トレイン・トレイン)

 

「♪終わらない歌を歌おう クソッタレの世界の為〜」(終わらない歌)

 

「♪ハンマーが振り下ろされる 僕たちの頭の上に〜」(ハンマー)

 

 

 

上3曲がヒロト、下3曲がマーシー。ヒロトの歌は♩に、マーシーの歌は、♪に、それぞれ言葉がのっかっています。それぞれ歌い出しの2小節だけピックアップしましたが、丁度2倍、マーシーの歌詞の方が言葉数が多いです。

 

 

ブルーハーツの曲は、どちらが作ったのでも同じようなコードを使って同じようなリズムとメロディで、ボーカルは殆どヒロトですが、聴くと瞬間、一発でどちらが作ったか分かりました。それだけリズム感というのは生理に根付いているのでしょう。

 

 

メロディは、テクニックで結構選択出来ますが、リズム感は「その人そのもの」という気がします。自分に正直に音楽に向き合っている人程、そのリズムはその人の独自性を顕にします。最近の自曲を作っていて、あらためて感じます。

 

 

 

 

「青空」を演る、ザ・ブルーハーツ。