【2018年10月4日】新曲のリズム・トラックを弄ってみました 〜 EDMとは「サイドチェイン」処理された音楽です

「銀河鉄道の夜」(仮題)、トラックの完成に近づいてきました。今日は、出来上がったリズム・トラックを、EDM風にアレンジしてみました。

EDMとはエレクトロニック・ダンス・ミュージックの略。今のポップ・ミュージックの主流ジャンルのひとつです。特徴は、BPMの速い4つ打ちのキックと、呼応する強烈な裏打ちのビートです。この音楽は、それこそソフト一つで誰でも簡単に制作出来ます。やってみて分かりました。

 

 

私はリスナーとしては、実はEDMは殆ど聴いてなくて、レディーガガさんのサウンドで馴染みがあるぐらいです。それでも、せっかくソフトを買ったので、グリッチノイズとEDMは、取り敢えずやってみようかと。(グリッチノイズは既に数曲で採り入れています)

 

 

いつものネタという感じですが、私の少年の頃「パンク」が、イギリスのロック・シーンを席捲しました。よく言われたのが、「誰もが、ギターを買ってコードを3つ覚えたらミュージシャンになれる」でした。演りたいという衝動が、一定期間の訓練なしで形 (表現) になる、そんな音楽スタイルでした。

 

 

ところが、EDMはその比ではありません。コード3つ覚えるまでもなく、バンドを組むまでもなく、右手の操作するマウスのクリックのみで、すぐに音楽が表現できます。大袈裟に書いているのではありません。PCでエクセルやワードを使った事のある人なら、老若男女問わず、やる気さえあれば本当の本当にすぐにできます。質は別としてですが。驚くべき世の中になったという気がします。

 

 

以前、「エレクトロニカとは、グリッチノイズの音である」的な文章を上げたのですが、それに倣うと、ロックは歪ませたエレキギターの音、フォークはアコギの音。ヒップホップはスクラッチノイズとラップ、そしてEDMは「サイドチェイン」処理のビート音、でしょうか。実に短絡的というか、身もフタもない言い方ですが、自分の中ではそんな感じです。

 

 

「サイドチェイン」というのは、冒頭に書いた、強烈な裏打ちのビートを作るテクニックのことです。文章で読んでも何のことやら、ですが、有名なところだと、レディーガガさんの一連のヒット曲を聴いたら分かるのではないかと。EDMの特徴である、表打ちと裏打ちが一体になったような、うねるようなリズムは、全部このサウンド処理がなされています。これこそがEDMだと感じます。

 

 

 

で、自曲をサイドチェイン処理してみたのですが、全くカッコよく聴こえません。ビートだけはEDMっぽいのですが。。

思うに、EDMでカッコいい曲は、大体が音数が少なくシンプルな曲構造で出来ています。音ひとつひとつが研ぎ澄まされて立っています。対して私のこの曲は、音数が多くヴォイシングが複雑で、おまけに転調までしているので、何というか、古典的な構造のポップスを無理やり今風にアレンジした、そんな風に聴こえます。

 

 

そんなこんなで、やはり当初の予定通り、もっさりした、のどかな80’sっぽいユーロビート風の4つ打ちにしようかと。私のセンスと今どきのセンスとは、やはり相容れないものがあります。。

 

 

 

 

Cubaseでのサイドチェインのやり方の説明。分からなくても、「Cubase EDM レディーガガ風」とかで検索すると、こうやっていくつものサイトが、動画付きで説明してくれます。いい世の中になったものだとつくづく思います。