【2019年1月7日】「サイン・オブ・ザ・タイムズ」(本) 購入しました 〜 音楽についての文章は愛がないと面白くありません

この本は水声社「ロックの名盤!」シリーズの一冊。プリンスさんが亡くなったすぐ後に発刊されています。

たまたま数日前、アルバム「パープル・レイン」を聴き返してブログに上げたばかりで、タイトルに惹かれて立読みで手にとってみたら、いわゆるアーティスト本ではなく青少年期をプリンスの音楽を聴いて育った著者の「自分語り」本でした。じっくり読みたいと思い購入しました。

 

 

音楽についての文章ですが、私には音楽評論よりもこういう「自分語り」本の方が、面白く読めます。日本でも、ロッキング・オンの松村雄策さんのビートルズ本は、そんな「自分語り」本です。しかも対象であるビートルズについての言及も鋭く、数冊発刊されていますが、どれもとても面白く読めました。

 

 

 

少年の頃、音楽雑誌を読み始めた頃は、いわゆる音楽評論に関しては、書いてある事は大体鵜呑みにしていたのですが、いつ頃からか信用出来る文章と信用出来ない文章がある事に気付きました。

その判断基準は、文章の上手さとか論理とか、そういう技巧的なところではなく、筆者が対象のアーティストの音楽を愛しているか、その一点です。

 

 

国内盤のCD (少年時代はレコード) には、ライナーノーツというのが入っています。このライナーノーツに酷いのが多く、バカな高校生だった私が読んでも「営業で書いている」のがみえみえなのが多かった気がします。つまり、アーティストや音楽に対する愛が感じられない文章。

まあお仕事なので、ヨイショしないといけないのは分かるのですが。。

 

 

 

近年ネットの普及で、私のように文筆業者ではない普通の人の文章も、ブログなどで気軽に読めるようになりました。私もそうですが、「お仕事」ではないので、基本皆んな自分が好きなアーティストの事しか書いていません。一生懸命に語っています。だから面白く読めます。

 

 

この本の著者はジャーナリストですが、プリンス愛がありすぎで、この本は、私のようなファンが読んだら面白いのですが、それ以外の人が読んでもさっぱりわからないような気がします。でもこういう本は、ファンしか買わないから、これでいいんでしょう。

読みながら「サイン〜」を聴いていると、気づく事も多く、やっぱりプリンスさんの音楽は魅力的です。