ギター・ソロも何とか入れる事が出来て、ようやく曲が完成しました。この曲のように時間がかかった曲というのは、??なのが多く、自分としては新しい試みも行い満足なのですが、聴いた方がどう感じるか興味深いところです。
今回の曲で、ブライアン・フェリーさんのようにファルセットでボソボソと呟くようなボーカル・スタイルを試みたのですが、これがなかなか音楽的に聴こえなくて苦労しました。
女性のウィスパー・ボイスは、昔から一つのスタイルとして定着していますが、男性でそれを行う人が殆どいません。男性っぽくなく、女々しく聴こえるからかなあ。
既に亡くなったフランスのアーティストで、セルジュ・ゲンズブールさんという方がいらっしゃいました。フランスが生んだ世界的なアーティストで、主に’60年代〜’70年代に活躍されていた方です。
ゲンズブールさんも、ボソボソと間の多いウィスパー・ボイスで歌っていましたが、フェリーさん同様にとてもいい声で、魅力的に聴こえました。
思うに、このような芯のない軟体動物のようなボーカル・スタイルというのは、猛練習して獲得出来るテクニックではないような気がします。
そういえば、二人とも女性にモテモテでしたね。女性を口説く時の喋り方がそのままボーカル・スタイルになっている、そんな趣きがあるので、魅力的に聴こえるんじゃないかなと。
でも、ロキシー・ミュージックの歌詞を読んでると、フェリーさんは失恋も多いみたいで、お二人とも、そんな豊かな人生経験が、あの歌唱にリアリティを生み出しているのかなあとも。(ゲンズブールさんの人生に関しては、ウィキペディアを読んでみて下さい。とんでもない人生を送っています)