【2019年6月15日】カセットテープ その3 〜 曲順はアーティストからのメッセージ

 

 

以前、カセットテープ愛について、2回書いています。今回はその続きで3回目。今朝のこの記事を読んで、なるほどと思うところがありました。

記事にもですが、コメント覧で何人もの方が仰っていた、カセットテープに関する興味深い事実にです。それは「続けて聴く事」です。

 

 

CDはもちろん、アナログ・レコードでさえ、針をちょっと持ち上げて別の場所に落とせば、一瞬で違う曲に切り替わります。ところがカセットテープは早送り・巻戻しが必要な為、聴いている曲から別の曲への移行がスムーズに出来ません。

 

 

けれども、それが魅力といえば魅力なのかもしれません。

私は過去に、飛ばすのが面倒なので聴き流していた、あまり好きでなかった曲が、そうやって流し聴きしているうちに好きになった事が何度もあります。

逆にCDだと、一聴してこれはダメだと感じて、その後ずっと聴いてない曲が結構あります。CD時代になってからは、アルバムを買って数回は順番に通して聴きますが、その後は好きな曲のみチョイスして、順番に通して聴くことは滅多にありません。何が幸いして何が災いなのか分からないものですね。

 

 

 

それでヤフコメ覧で、ある方が「曲順というのはアーティストからのメッセージであった」と仰っていて、上手いこと言うなあと感心して、思わずコメントに赤ポチを押しました。

 

 

昔、プリンスさんが「ラヴセクシー」(‘88年) をリリースした際、「この順番で聴いて欲しいから」と、1曲目から最後の曲まで、曲の切れ目がありませんでした。つまり、CDデッキやPCの表示は「一曲」なので、最初から聴くことしか出来ない訳です。(噂によると、最近のこのアルバムはちゃんと分かれているらしい)

つまり「ラヴセクシー」の曲順には、まさしくメッセージが込められていた訳です。

 

 

それが原因であまり売れなかったのではという説もありますが、このアルバムはすごく良くって、私はプリンスさんのたくさんのアルバムの中でも3本指に入る位に好きです。この頃の他のアルバムに比べて、音が80’sっぽくなく、今が聴き時なのでは、とさえ感じます。

そしてこんなに好きになったのは、しばらく我慢して?通しで続けて聴いていたおかげでもあるのではと。

 

 

 

自分のアルバム制作を省みても、曲順を決めるのに結構な時間と頭を使っています。おそらく作っていらっしゃる方、皆さんそうだと思います。でもそんな苦労も、今のデジタル時代の殆どのリスナーには届かないんだろうなあと。

続けて聴いていたアナログ時代が懐かしいです。

 

 

 

 

カセットテープに関する過去記事2本はこちらをクリックで読めます。宜しかったらどうぞご覧下さい。

 

 

カセットテープ

 

 

カセットテープ その2