【2019年8月7日】ゼロ年代のギター・ロック 〜 ナンバー・ガール「ナム−ヘヴィーメタリック」

先日知人とラインをしていてあらためて、自分はゼロ年代以降のギター・ロックの音って聴いてないなあと言うことを実感。以前に書きましたが、ある意味ギター・ロックを極めたレディオヘッドの、ギターを捨てた?アルバム「キッドA」(‘00年) の衝撃が大きかったのでしょう。

トム・ヨークさんの影響を受けて?、エレクトロニカを聴き始めたのもこの頃です。

 

 

ところで最近yahoo!ニュースで、最近再結成したナンバー・ガールの記事が上がっていました。

 

 

 

 

 

ナンバー・ガールは、メジャー・シーンでは’99年〜’02年に活動していた日本のバンド。ミュージシャンにもリスペクトする人が多いこのバンド、私にとっては最後の、リアルタイムで聴いていたギター・ロック・バンドかもしれません。

私が一番よく聴いたのは、ラスト・アルバム「ナム−ヘヴィーメタリック」(‘02年)。このアルバムで、私の中でギター・ロックがとどめを刺されたという感じでしょうか。

 

 

実はこの「ナム−ヘヴィーメタリック」、既にギター・ロックとは言えない混沌とした音なのですが (だから解散したのでしょう)、この路線でもう一枚作って欲しかったなあと、当時思いました。

オープニング・ナンバーでありタイトル・チューン「ナム−ヘヴィーメタリック」、この一曲だけで、とんでもない地点に行っている事が分かります。

 

 

PIL「メタル・ボックス」の進化系のようなダブでノイジーな空間的音響に、念仏のようなラップが絡むこのナンバーは、洋楽のスタイルに乗った和製ロックではない、民謡やわらべ唄から脈々と流れる真に日本的な感性がロックしている、そんな印象を受けます。

褒めすぎかな (笑)?嘘だと思ったら、騙されたと思って実際に聴いてみて下さい。初めてこの曲を聴いた時は、ほんとビックリでした。

 

 

 

「再結成は稼ぐため」と明言しているのも向井さんらしいですが、理由はどうあれ、メンバーの化学反応がスパークする素晴らしい音を奏でて欲しいなあと。

 

 

 

 

その「ナム−ヘヴィーメタリック」。これはCD本体。まるでモディリアーニ (昔の西洋の画家) のような、顔のない女性のイラストのジャケットも大好きでしたが、残念ながら残っていませんでした。