サウンド・アンド・ヴィジョン
ああ、僕には何もすることもなく
ただ、一日が過ぎていくけれど
ああ、世の中いろんなことが起きてるけど
僕には関係なし
色とりどりの 光を遮り 僕は待つ 君の便り
Don’t you wonder sometimes
‘Bout sound and vision?
Blue, Blue, Electric blue
That’s the colour of my room
Where I will live…
(以下、元歌詞が続く)
とまあこんな感じです。前半が私の意訳した歌詞をアコギで弾き語って、途中からあの天から降ってくるような高音シンセのフレーズが入って、普通のカバーになります。
意訳の歌詞を読んで頂けたら分かりますが、この曲「サウンド・アンド・ヴィジョン」の主語の人物は何の行動も起こしません。ポップ・ソングでこういう歌は他にないんじゃないかと。実にユニークです。
前回書きましたが、オリジナル曲の、サウンドと言葉のアンバランスさ、不自然さが、一回りしてしっくりくるから不思議です。孤独を、自己憐憫するものではなく、当たり前・普通のこととして、普通にビートに乗って、突き放して歌われているところがいいですね。
数年ぶりに聴き返した私のカバーは、意訳を歌っているパートが結構ベッタリとして聴こえて、聴いていてちょっと恥ずかしく感じました。こういう言葉は、原曲のように、軽やかなビートに乗せるのがいいなあと、あらためて感じました。
「サウンド・アンド・ヴィジョン」が収録されているアルバム「ロウ」(‘77年)。手元にジャケットがなかったので、YouTubeより。
いつ聴いても「新しい」と感じる音です。
私は高校生の頃、このアルバムを初めて聴いた時、A面は全部同じ曲に聴こえ、B面で眠くなってしまいました。
「(購入は) 失敗した。。」と思いつつ、折角おこずかいを貯めて買ったので、元を取ろうと思い毎日聴いていたら、いつしか愛聴盤になったという、稀なアルバムです。今ではいい思い出です。