ザ・ストラングラーズの「ブラック・アンド・ホワイト」は、中三の頃、私が最もよく聴いたパンク・アルバムの一枚です。それこそレコード盤が擦り切れるまで聴きました。今でもイントロ当てクイズで全曲即答出来る位です。(いや、曲は憶えててもタイトル忘れたかもしれません。。)
このアルバムのザクザクと切り刻んでいく音は、当時の私にはなくてはならない音でした。
その殺風景な土台のドラム&ベースに絡みつくのが、デイヴさんの流れるようなキーボードでした。このキーボードの旋律があったからこそ、ザ・ストラングラーズはこれ程までに支持されたのでしょう。
私の中のザ・ストラングラーズは、3枚目「ブラック・アンド・ホワイト」と、かろうじて前作「ノー・モア・ヒーローズ」、この2枚でお終いです。この後、音楽性がヨーロッパ耽美的な方向に変わっていき、私はそれについていけませんでした。
でもそもそも、パンクというのはそんな音楽だと私は思っています。何枚も同じようなアルバムを再生産するパンク・バンドは、当時はいませんでした。
ピストルズは一枚で解散。クラッシュやジャムも、パンクと言えるのは最初の2枚まで。ギャング・オブ・フォーは最初の一枚のみ。あとは音楽性がどんどん変わっていきます。それが、パンクでした。
パンクと出会ったから、ピストルズやストラングラーズと出会ったから、私はこの歳までしつこくロックを聴いているんじゃないかと、音楽を作り続けているんじゃないかと、あらためて思う次第です。熱心に聴いていたのは思春期の数年間ですが、今思うに、この数年間で人生が決定したようですらあります。
そんな事をいろいろと考えながら。
過去にパンクについて書いた記事です。こちらからご覧下さい。
↓「レコード棚から選んだ、個人的パンク・アルバム5選」(2019.7.9)
http://musiclub.link/diary/5456/
左上のモノクロのジャケットが「ブラック・アンド・ホワイト」。ジャケットもかっこいいです。