【2020年5月17日】コクシネル「ボーイズ・トゥリー」を聴く

コクシネルは、石川県小松市で’70年代に活動していた伝説のバンド「めんたんぴん」のメンバーの池田洋一郎さんが中心メンバーの、ニュー・ウェイヴ・バンド。

アルバム「ボーイズ・トゥリー」(‘86年) を見つけて、何気に聴こうと思いレコードを取り出すと、これがキレイなカラー・レコードでした。回すとグルグルと渦巻きに見えます。見た瞬間、購入当時の記憶が蘇りました。

 

 

調べたらこのバンド、現在も金沢で活動しているそうです。私も以前歌わせて頂いたライヴ・ハウス、「ミュージック・ベース・エクストリーム」で、不定期ですがライヴ活動を行なっているみたいです。

当時はそれほど聴かずに置いていたこのレコード、今聴くと淡々としたビートと声が気持ち良くて、さっきから何度もリピートしています。日本人離れした曲調と演奏です。ジョイ・ディヴィジョンを思い出しました。音も良いです。

おそらく当時は、起伏がなく地味に聴こえて、よく分からなかったのではないかと思われます。

 

 

 

ところでこのレコード、クレジットには、33 1/3 r.p.m. と記されているのですが、普通に33回転で鳴らすと、ボーカルが変な声に聴こえます。こういうバンドだし、こんなものかなと聴いていましたが、ふと思い45回転で聴いてみたところ、いきなりクールな女性の声でした。

 

 

単なるクレジットのミスでしょうか?それとも、敢えて33回転で聴いてもらいたくて、の表記なのでしょうか?面白いのは、どちらで聴いてもちゃんと聴けるところです。

 

 

 

B面一曲目「天と地の偶像」の歌詞が気に入っています。作詞は池田洋一郎さん。

 

 

 

天と地の偶像

 

 

私がずっと 不思議に思って いたことは

自分のやりたい ことを やらない人のこと

脳をマヒさせる雲が この街を 覆っている

 

あなたは 何か 信じられないと

いふような 顔つきで 死んでいった

 

白い煙突から あなたの灰が

広い空を越えて 舞い上がってゆく

 

 

 

 

 

ジッと見てると目がまわりそうになるレコードです。