【2020年7月2日】仕事は「それしか出来ない」と思うから必死でがんばれる 〜 コロナ禍の職種叩きに思う

私は若い頃、何で働かないといけないのか分かりませんでした。家にいると、太陽が昇るように当たり前に食事は出るし、夜露を凌いで毎日ぐっすり眠れるベッドもある。でも、そんな家を出たくてしょうがなかった。

家を出る為には、現実問題として、食っていく為に働かなければいけない。そう考えて、嫌々ながらも働き始めたんじゃないかと思います。

 

 

 

人は様々な理由で働いています。学校卒業してその延長線上で何となく働いている方、人と・社会と接するのが好きな方、いい暮らしをしたいからハードに働いている方、嫌だけど生活に困ってやむなく働いている方、実家が名家で、嫌々ながらも跡を継いでプレッシャーの中で働いている方、会社員は嫌でバイトで生計をたてていらっしゃる方…。

仕事が好きな方も嫌いな方も、皆んな、どうにかこうにか自分自身と折り合いをつけて、一番何とか出来そうな職に就いているんじゃないかと思います。

 

 

私もそうです。いろいろとアルバイトや転職をした挙句、何とか働ける場所が見つかったから、何とかやってこれました。ここなら多少辛くとも、何とかやっていけるんじゃないか、そう考えて一生懸命働きました。

何が言いたいかと言うと、世の中の人々は、それぞれの好き嫌いを超えたところで、いろんな理由でもって、そのお仕事に携わっていると思う訳です。

 

 

 

仕事というのは、基本、働いた分お金を頂けるんですが、そのお金は、その仕事の「お客様」から出ている訳です。つまり、他人がお金を払うと認めない限りは、どんなに一生懸命がんばっても仕事になりません。

 

 

コロナ禍で、パチンコ屋や夜の街が叩かれていますが、私は常々、特定の職種を叩くのはおかしいんじゃないかと思っています。誰かが必要として、そこに行くから仕事になる。決してお店だけが悪いのではないんじゃないかな。私はパチンコもキャバクラも行かないので自己弁護ではありません。

 

 

 

例えば何らかの理由で (亡くなった親に多額の借金があったとか、離婚して母子家庭になったとかで)、手っ取り早く人並み以上に稼がなくてはいけなくなったとか。極論かもしれませんが、そういう理由で夜の街で働いている方々も、実際多い訳です。そしてそういうお店を「必要」として、来店してお金を払ってらっしゃる方々もいらっしゃる。だから商売が成り立っている。

 

 

 

何が必要な仕事で何が不必要な仕事かと決めるのは、ちょっと違うのではないかな、と思います。

ライブハウスや演劇に興味のない方や、キャバクラやスナックに行った事ない人や、パチンコをやらない人などは、それらは生活に必ずしも必要な事ではないと仰いますが、それらが必要な人はいらっしゃいますし、自分はそこでしか働けないと思って、しがみつくように働いている人々も、同じくいらっしゃいます。

 

 

クラスターが出たからその業種の営業を止める、ではなく、どうしたら安全に営業出来るのか、を、働く側・利用する側の双方共に、考えていく事が大事ではないかと思うのですが。。