【2021年2月13日】コロナ・ストレスで大変な日々を送る、自分やあなたに向けて書きました

のっけから現実的な話になりますが。

 

 

小売業では、小売店の店舗や人事の評価の目安に「前年対比」というのがあります。これは、去年の今週と比べて、今月と比べて、売上実績は何パーセントなのか、粗利は何パーセントなのか、経費は、人件費は…、という指標です。

 

 

これは小売業界全般で割と公平性が認められている数字で (何故なら競争相手は去年の自分なので)、大体全国どこの小売店でもかなり重要視されている数字です。

落ちるには落ちるべき要因が、上がるには上がるべき要因がそれぞれあり、どの店舗 (会社) も知恵を絞って分析して、上げるための対策や落ち幅を最小限にする対策を立てている訳です。

 

 

だけどもちょっと考えると分かりますが、前年対比という数字は大前提として、「去年と同じ環境下で営業した場合」でないと、比べる意味がありません。

つまり前年対比に準じた企業施策は、去年と同じような今年があるという、ある意味かなり能天気な施策なのではないかと。コロナ禍になって初めて気付きました。

 

 

前年対比を重要視しているということは、当然前年の売上その他の数字は、調べるとすぐに分かるということです。

去年の2月以降、というか、2月最終週からの売上の変動は、どこの・どの業種の小売店も、その売上や客数カーブは大変な曲線になっているかと。

自分のことで言えば、仕事で去年の売上や客数を調べていて、「あ、ここから宣言があったんだ」「あ、ここで市内で初のクラスターがあったんだ」…、と、手にとるように思い出されます。

 

 

 

職場のバイトの大学生が、「去年は失われた一年だった」という言い方をしていました。

たしかに、せっかく大学に入ったのに、授業はリモート、呑み会やサークル活動は禁止、旅行などもってのほか、では、そうも言いたくなる気持ちも分からない訳ではありません。

 

 

でもそれは、小売店の「前年対比」と同じく、「去年過ごした日常は今年も必ず過ごせる」と思い込む、一種の幻想に支配されている故の気持ちではないかと感じます。
もちろん、そんなことは本人には言いませんし、その本人もクレバーな子なので、冗談半分で言ったのではないかと思います。

 

 

 

コロナ禍でカリカリしてる人・ビクビクしてる人と接する度に、そんな話を聞く度に、それはその人の頭に、その人の「前年対比」があるんだな、と思います。去年よりも、これだけ楽しめてない、去年よりもこれだけ不自由だ、去年よりも…。

「前年対比」に縛られるのは、仕事だけで十分です。今は「明日なき時代」です。昨日までの常識は通用しない、心底そう思うようにすれば、窮屈な日々も、もっともっと過ごしやすくなるんじゃないかな。

 

 

流行っているなら、自分も罹ってもしょうがないと考える。外で楽しめないなら、ブツクサ言うよりも内で楽しむことを考える。ミュージシャンならば、ライブ出来ないなら、日々集中して曲をたくさん作ることを考える。

 

 

今、出来ることを一所懸命にがんばれば、それは日々の楽しさにつながるんじゃないかなと。

 

 

 

 

 

コロナ禍中の短期間で、コロナ禍に寄り添った素晴らしいアルバムを2枚もリリースした、テイラー・スウィフトさん。

ライブもパーティーもない日常。きっと毎日毎日、がんばって作ってたんだろうなあと。