最近作った不安定なメロディ・ラインの「Blue」「Flower」は、この曲「一枚の絵」から派生しています。この曲が出来て以来、メロディの幅が大きく広がりました。この曲自体は全然メロディアスではなく、かなり地味で聴きにくいのですが。
それで今朝、再度ミックスダウンを試みました。歌詞も推敲しています。近々上がりそうです。
当初この曲は、よく聴いているジャズ・ヒップホップを意識して作っていたのですが、「Flower」「Blue」と作っていき思ったのは、この不安定な音はジャズ・ヒップホップではなく、20代の頃によく聴いた、ジョニ・ミッチェルさんの影響ではないか、ということです。もちろん、音楽的成熟度は天地の差があります。
ジョニ・ミッチェルさんはここ数年で急に再評価やリスペクトが進んでいる、主に20世紀に素晴らしい音楽を数多く遺したカナダのシンガー・ソングライター。40パターン以上のオープン・チューニングのギター・バッキングに乗った独自のメロディ・ラインと、音色や音の配置が絵画的なサウンド・デザインが、私にとっての聴きどころです。一般的?には、歌詞も凄く評価されています。
以下、彼女のファンを公言しているアーティストのAyuo (高橋鮎生) さんの発言より。
… ジャズでもこのような和音は使うがジョニの和声進行はジャズのとは全く別の物だ。ジョニは中世ヨーロッパ音楽に基づくフォークから音楽を始めている。
ーーAyuo「Ayuo.net」より引用
なるほどなあと思いました。たしかにジョニ・ミッチェルさんの音楽は、バックが全員ジャズ・ミュージシャンで、ビートが4ビートでジャズっぽいコード進行の曲でも、ジャズではないんですよね。それはひとえに、ボーカルのメロディによるのではないかと、私は感じます。
そう考えると、私の一連のテンション・コード多用の数曲、果たしてメロディのオリジナリティがあるのだろうかと、ふと不安になりました。この辺、自分では何ともよく分からないところなので、取り敢えずはベストを尽くして作るしかないかなと。
(追記) この曲「一枚の絵」のサビで歌われる、アンリ・ルソー。ジョニ・ミッチェルのウィキペディア見てたら、何とジョニさんも「夏草の誘い」の2曲目「ジャングル・ライン」で歌っていらっしゃるとのこと。
アンリ・ルソーを歌にするなど、世界広しとは言えジョニさんと私ぐらいでは?と、ちょっとうれしくなりました。(たくさん居たりして)
そう言えば「夏草の誘い」のジャケット、アンリ・ルソーの絵っぽいです。もちろん、ジョニさんが描いています。