【2021年9月19日】パテン「エストイル・ネイアント」を聴きつつ自曲「Change your life」(仮題) を制作中

私が名ばかりの大学生だった頃に、一部の活字好きの若者の間で「構造主義」「ポスト構造主義」なる思想が流行ったことは、以前にも当ブログで触れました。

そのポスト構造主義のキーワードのひとつに「脱構築」という概念がありました。語ると長くなるので、興味のある方はいろんなWEBサイトでお調べ下さい。

 

 

脱構築、ひと言で言うと、全ての構造なるものを疑うという姿勢です。(と私は解釈しました)

音楽で言うと、例えばピアノを弾く場合。普通は何の疑いもなくピアノに指をそっとのせてメロディなりコードを弾くんですが、そもそもピアノはどうして鍵盤を叩いて音を出すと決めつけるのか?ボディを叩いたり中の弦を引っ掻いた音も中々いいんじゃないか?そんな姿勢です。

 

 

当時のニュー・ウェイヴ、オルタナティヴ、ノイズ・ミュージック、そしてダブやヒップホップなどは、そんな脱構築的な音楽でした。

面白いのは、欧米ロックのミュージシャンが脱構築的になると、途端に音楽が難解になるのに対し、ブラック・ミュージックが脱構築したダブやヒップホップは、元の民族臭・ブラック臭が洗練されて、実にポップに聴こえることです。ヒップホップなど、今やポップ・ミュージックのメインにまで昇格 (笑) しています。

 

 

 

先週リサイクル・ショップでジャケ買いした、パテン (個人?) の「エストイル・ネイアント」、聴けば聴くほど、その昔私がよく聴いていた脱構築バンドーーディス・ヒートやカン等を思い出します。混沌とした音像に、懐かしさすらおぼえます。決して聴きやすいエレクトロニカではありません。

 

 

新曲「Change  your  life」、このCDや昔の脱構築的な音楽を思い出しつつ、今までの自分の楽曲から脱構築して制作中です。まだ混沌としていますが、最終的にはポップな地点へと着地するようにしたいです。