【2022年1月16日】曲に肉体性が宿るとき 〜 「Flower」のテンポを上げた効果

先日歌を入れ直してミックスダウンを行った「Flower」。聴き返して大丈夫そうだったので、早速ギターのカッティングを頼んでいるg君に音源を送りました。「カッティングにノリの出しやすいBPMになった気がします」と嬉しい返事をいただきました。

 

 

自曲では、詰めていくうちにテンポがどんどん速くなっていく傾向があります。ちなみにこの「Flower」、最初は93BPM。次ヴァージョンは96BPM。今回の最新ヴァージョンは100BPMです。最初のと聴き比べると、随分変わったなあと感じます。

理由ははっきりしています。

 

 

 

私は一応キーボードもギターもコードは押さえることが出来るので、大体どちらかで曲を作るのですが、はじめから上手くは弾けないので、そして歌も同様で歌詞も覚えてなくちゃんと歌えないので、最初はどうしても遅いテンポになります。

 

 

キーボードで録った音源は、ギターのと違いMIDI入力なので、後から速くしたりフレーズを手直ししたり出来ます。なので、ギターで作っても、キーボードや打ちこみで入れ直します。そうやって録っていくのですが、曲のスピードに関しては、しばらく作り込まないと決定に至りません。結構完成間際に決まります。

 

 

単純に、歌や楽器が上手い人だと最初から曲のテンポも肉体のリズムと合っているので、そのテンポでいけば問題ありませんが、私はそうではないので、スピードも、演奏同様に手直しが必要なのでしょう。そして、歌いやすい・弾きやすい速さになるという事がつまり「曲に肉体性が宿る」という事なのではないかと。

 

 

 

そういう意味でこの「Flower」、歌いやすく・弾きやすい速さに、ようやく落ち着いたのではないかと。もう少し速いと、ゆったりとしたノリが損なわれる気がします。花の生命感・控えめな躍動感は、このぐらいのスピードということで。

 

 

 

 

もう少ししたら、また花の季節に。