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【2023年2月1日】山口美央子「月姫」40周年記念盤がリリースされます 〜 時代がひと回りしたと感じるアルバムです

 

 

 

偶然ですが前回の続きっぽい話。本日のYahoo!ニュースに、シンガー・ソングライター山口美央子さん「月姫」(‘83年) のリマスター盤リリースの記事が上がっていました。この年1983年は、歌謡曲版YMOの普及からか?シンセ・ポップス、シンセ歌謡曲が大量に世に出ています。猫も杓子もシンセサイザーを使っていたように記憶しています。

 

 

 

山口美央子さんのこのアルバムのバックは、土屋昌巳さんと松武秀樹さん。土屋さんはテクノ/ニュー・ウェイヴ・バンドである一風堂、松武さんはYMOのシンセ・プログラマー。この2人の名前だけで音が目 (耳) に浮かんだ方も多いと思われます。

当時私はこのアルバムをレンタル・レコード屋さんで借りて聴いています。当時は「歌謡曲っぽいなあ」と思って、カセットに録ったものの、そんなに聴いてはいませんでした。

 

 

記事を読んで、懐かしさと、最近のマイ・YMO・ブームで、聴いてみようかと思いYouTubeを開きました。

それで聴いてビックリ (と言うほどでもないけど…)。昔は歌謡曲っぽく聴こえた曲たちが、今聴くと今どきのJ – POPっぽく聴こえます。今どきのJ – POPは、実は昔の歌謡曲やニュー・ミュージックっぽいメロディが増えているのではと薄々感じていましたが、こうやってホンモノを聴くと、より一層そう感じました。

 

 

私は生粋の昭和人間ですが、私のリスナーとしての歴史は、中学生ぐらいから「歌謡曲的なるもの」を意図的に排除してここまできています。ちゃんと聴いていたら、今頃歌謡曲っぽいメロディの曲がバシバシと生まれていたかもしれません。そんなことを思いながら「月姫」に耳を傾けています。

 

 

【2023年1月31日】YMOのラスト・アルバム「サーヴィス」に思う

 

 

 

高橋幸宏さんの訃報後、高橋さん並びにYMO関連の記事がYahoo!ニュースに散見されます。私は目につく記事は逐一読んでいるので、それを受けてAIが更に記事をぶちこんでくる?のかもしれません。この記事は、そんな記事の中から腑に落ちたもののひとつです。

 

 

この記事の面白いところは、タイトルにもありますが「1983年」にフォーカスして語っているところです。何故面白いかと言えば、当時コアなファンの間では、この年にリリースされた2枚のアルバム「浮気なぼくら」「サーヴィス」は「お仕事」で作った、的に捉えられていたからです。

「お仕事」とは言えクォリティは高く、特に「サーヴィス」は、当時の世界レベルにも通用する音でした。初期の2枚の衝撃、「BGM」「テクノデリック」の先鋭性、はありませんが、好きなアルバムに挙げる方は多くいらっしゃいます。

 

 

 

当時の私はそう思っていたのですが、この記事を読むと、どうやらこの歌謡テクノ・AORテクノ路線は、単に「お仕事」ではなく、当時の本人たちは結構乗り気で作っていたみたいです。

 

 

「前から日本語でやりたかったんですけど、イマイチ吹っ切れなかったみたいなところがあって。日本語ってムズかしいから」

(『WEEKLYオリコン』1983年4月8日号より 細野談)

 

「YMOの歌詞は、すごくシビアだったでしょ? それは英語だったから、できたの。同じような内容を日本語で歌うのには無理がある。混乱とか混沌とかいう言葉を歌にできる?」

(『キーボード・マガジン』1983年3月号より 幸宏談)

 

 

「浮気なぼくら」で、それまでのパブリック・イメージを吹っ切ったので、「サーヴィス」は自由に作れたのではないかなと。三者三様の個性がバラバラにならずに上手く1枚のアルバムに収まっています。

この路線で作り込んでもう1枚出していたら、とんでもないアルバムが出来ていたかもしれませんが、その「もう1枚」を作らないところがYMOらしいです。