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【2023年3月11日】将棋AIと音楽

本日と明日、将棋の王将戦が行われています。平成の天才である羽生九段と、令和の天才である藤井王将の対局という事で、将棋ファンはWBCそっちのけで盛り上がっている最中です。

ところで今回の王将戦の特徴として、藤井・羽生、両方のファンの多くは、勝敗にそれ程拘らずに観戦しているところではないでしょうか。一つの時代の節目を見届ける、そんな心持ちなのではないかと。

 

 

 

私は時々ですが、ネットのAbemaTVで将棋観戦をしています。ここ数年ではAIが棋士よりも遥かに強くなって、画面に表示される、AIが示す評価値 (どちらが勝ちやすいかを示す数値) を目安に、解説の棋士が盤面を解説する、といった具合です。

 

 

その解説で、誰ともなくよく使われる表現に「この手は人間じゃあ指せない」「ヒト的にはこちらですね」といった言い回しがあります。どういう事かと言うと、そう言われるようなAIが示す最善手は、多くの棋士たちが今までの経験で培った手とは全く異なる発想の、いわば人間の常識外れの一着だからです。

 

 

私はそういう場面を観ながら、時々ですが、AIが作る音楽を思います。評価値が高い、を音楽に置き換えると、より多くの人の心に、より深く刺さる、になるのではないかと思います。

 

 

残念ながら音楽では、まだビートルズや美空ひばりをシミュレートしているというレベルです。しかしそのうち将棋の最善手のように、人間の想像を遥かに超えたメロディやリズムが、AIから奏でられるのではないかと、実は思っています。音楽には、科学的・数学的な側面もあるので。そんな日が来るまで生きていたいなあと。

 

 

 

 

 

【2023年2月28日】「ミュージック・ライフ」永久保存版に思う

 

 

 

「ミュージック・ライフ」は、私が初めて購入した音楽雑誌です。中学生の頃です。同じクラスの女子に見せてもらって、その雑誌の事を知りました。好きなクイーンが大々的に載っていました。

私に限らず、当時の近い世代のロック好きの少年少女は、絶対にこの「ミュージック・ライフ」は目を通した事があるんじゃないかと。そのぐらいメジャーな雑誌でした。

 

 

私が読んでた当時は水上はる子さんと東郷かおる子さんが編集長でした。今思うに、お二人ともミーハー・ロック少女のなれの果て、といったオーラを放っていたように思います。調べたら、その前は星加ルミ子さんという、これまた強力なロックにかぶれた?女性でした。

 

 

しばらくして私は「ロッキング・オン」「ドール」「ミュージック・マガジン」… といった理屈っぽい男性的なロック雑誌の方に興味が移ってしまい、「ミュージック・ライフ」から、いわゆる「卒業」してしまいました。

 

 

 

しかし今思うに、ロック雑誌の在り方として正しい?のは、理屈っぽい「ロッキング・オン」「ミュージック・マガジン」ではなく、ミーハーな「ミュージック・ライフ」の方ではないかと。オンナ・コドモを熱狂させる事にこそ、ロックの真実があるのではと思います。そこには、オトコの理屈を吹き飛ばす強烈なパワーがあります。