今回のアルバムは配信のみですが、親しい人に、CDRを焼いてそれを手作りジャケットに包んでお渡し出来ないかなと考えています。考えているだけで、具体案は全くありません。
実際、今CDというメディアは絶滅危惧種です。かつてのMDやフロッピーディスク同様、近い将来無くなるような気がします。
音楽は単なる空気の振動です。なので、レコード盤だろうが電波だろうが、ダウンロードだろうがサブスクだろうが、基本的に同じの筈です。でも私は、物質として手ごたえがある、レコードやCDが好きです。ジャケットを手に取って、アルバムを聴いていると、アーティストの魂の声が聴こえるような気がするからです (笑)。
昨日ブログ記事に上げた坂本龍一さんのレコードも、久しぶりにジャケットを手に持って聴き入っていました。
という訳で今回は私のお気に入りの、通常盤とはひと味違った変形ジャケットを幾つか紹介します。ジャケットを手にして耳を傾けると、まるでアーティストの私信のように聴こえます。
フリム「ポラ・ミュージック」
…レコーディングスタジオを一切使わず、彼自身が、自宅と、そこから歩いていける範囲で録音した、まさに生活そのもののスケッチのようなレコーディング集。
元々は個人的なプレゼントの為の音源で、リリースされるものではなかったが…
フリムさんは、ドイツのエレクトロニカのアーティスト。上記はCDの帯より引用。3枚開きジャケットの写真は全てフリムさん本人が自宅近辺で撮ったものです。ジャケットも音源も、どちらもまさに「手作りの音楽」です。
小沢健二「流動体について」その他
復帰第1作のシングル。まさにファンに向けての私信のような、手作り感一杯の大型ジャケット。写真は本人が息子さんを撮ったもの。
このシングルから数作続けて、大判の変形ジャケットが続きます。次作「フクロウの声が聞こえる」は、松本大洋さんのイラスト。「アルペジオ」は、形自体がギザギザした超変形ジャケット。どれも最高です。
くるり「THE PIER」
くるりの11枚目のアルバム。とってもキレイな写真なので、このマットな紙質とふた回り以上の大きさはとても嬉しい。海や旅がテーマの曲が多く、見開きのジャケットを手にして聴くと、更にトリップ出来ます。
下に敷いてあるのは、音楽評論家・田中宗一郎さんの、裏表ぎっしり文字で埋まったライナーノーツ。ここでも愛を感じます。