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【2017年12月14日】雪の朝に「無音」を聴く

今朝起きたら雪が少し積もっていました。
雪の日の朝というのは、窓の外を見なくても雰囲気で分かるものです。特に数十センチの大雪だと、「無音の音」が聞こえてくるからです。
昔の人は、この音を「雪がしんしんと降り積もる」と表現しました。周りの雑音が雪に全て吸い込まれてしまい、静まりかえった様子を表現しています。誰が言い出したか知りませんが、これは絶妙な擬音語です。

 

 

 

ところで、擬音の多いマンガの世界で、「しんしん」転じて「シーン」と表現し始めたのが、マンガ界の巨匠、手塚治虫さんです。
以下、私も持っていた、氏の著書「マンガの描き方」からの引用です。

 

 
「音でない音」を描くこともある。音ひとつしない場面に「シーン」と書くのは、じつはなにをかくそうぼくが始めたものだ。
このほか、ものが消えるとき「フッ」と書いたり、顔をあからめるとき「ポーッ」と書いたり、木の葉がおちるときに「ヒラヒラ」と書くなど、文章から転用された効果は多い。

 

 
まさに天才の仕事という気がしますね。ところでこの「マンガの描き方」という本、私が小学生の頃に読んだ本ですが、内容は今でも憶えています。ほんとに何も描いたことのない方に向けて語られているこの本は、技術書としてはもちろん、マンガ論としても読めます。小学生の私にもスッと入ってきました。

 

 

 
手塚治虫さんは、「音でない音」を表現するのに「シーン」という言葉を使いましたが、音楽の世界にも、「静けさ」を「音」で表現しようと悪戦苦闘している方々は多数いらっしゃいます。禅問答の難題のようですが。特に最近触れているエレクトロニカの世界に多くみられます。
今のところ私の中での「静寂の音」は、しんしんと降り続ける雪の世界の音です。それが、一番「静寂」に近い音だと感じます。
人のアイディアによる「静寂」を完璧に表現した音を、是非聴いてみたいものです。

 

 

 

自宅付近の朝の景色。

【2017年12月14日】「焚き火」制作日誌です

先日制作の「焚き火」(仮題)、いい感じで進んでいます。まだ途中ですが仮のミックスダウンを行い、、CDRに落として車で聴いてみました。
どうもヘッドフォンで聴くよりも散漫に聴こえました。

 

 

どうしてこんなに違って聴こえるのかと考えてみました。考えてみて、多分ミックスダウンに原因があるのではと思いました。
今回のは音が少なくてスカスカしている為、エコーや定位、イコライジング、楽器の音のバランス、そんなところが今まで以上にすごく重要になっています。メロディやリズムよりも、音空間そのものを聴かせる曲なので、いつもはあまり気にならない細かいところが気になったりします。
その辺をあまり意識せずにミックスダウンしたので、ちゃんと聴ける曲にならなかったのではと思いました。

 

 

あと、そもそもこのような静かなアンビエント・ミュージックは、車で流すには適していません。車のエンジン音や環境音に負けてしまいます。
車で聴けなくても、せめてスピーカーで鳴らせるようにはしたいです。今回のは、部屋のスピーカーで鳴らしてもイマイチかなと。

 

 

などと考えていて、結局ボーカルとアコギを入れる事にしました。声が入ると世界が一変しますが、アンビエントなトラック+アコギと声は、相性が良い気もします。早速歌詞も書かねば。

 

 

 

 

たまたま近くにあった、細野晴臣さんと高橋幸宏さんのエレクトロニカのユニット、スケッチ・ショウのアルバム「トロニカ」(’03年) のジャケット。
音はどんなだったか忘れてしまいました。多分エレクトロニカなバックに幸宏さんのボーカルが乗っているんだと思います。今度探して聴いてみます。