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【2017年9月29日】終わり方はフェイド・アウトで ~ 総選挙を機会に経済社会を考えてみました

ポップ・ミュージックで、曲を終わらせる方法の一つに「フェイド・アウト」というテクニックがあります。
これは単純に、流れている曲の音量を少しづつ絞っていき、終了させるという方法です。この逆だと、交響曲のように、派手なコーダで曲を締めるというパターンになります。
中には、意図的に曲のピークで突然終わらせるのもありますが、そういう曲はごく僅かです。
フェイド・アウトという方法が、何故多く用いられているかといえば、それが、流れている音楽を終わらせるのに、一番自然に聞こえるからです。

 

 
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話はころっと変わります。
大都市や地方の中小都市での労働人口の減少が、今深刻な問題になってきています。
私の働いている小売業でいえば、大きなショッピング・モールや外資系や大手のチェーン店などは次々とオープンするのですが、働き手が少なく、アルバイトさんやパートさんの時給が跳ね上がっています。それでもなかなか求人が来ないみたいです。
特に飲食店などは、スタッフ募集をしていないところがない位に、どんなお店に入っても「スタッフ募集」の貼り紙を目にします。

 

ブラック企業と呼ばれる企業も、小売業界には大変多いのですが、そもそも上記の理由でスタッフの数が足りてないので、今居るスタッフの仕事が大変になるのは当たり前の話です。特に、責任がついてまわる社員の方は。
政府は、会社にだけ働き方改善を求めるのは、酷な話ではないかと思うのですが。皆んな、仕方なしにやっているんですよ。

 

 

 

で、何が言いたいかというと、「日本の経済を上手く・自然にフェイド・アウトさせる方法」を真剣に考える時期にきているんじゃないか、という事です。

 

今後、更に労働人口が減っていきます。これは100%間違いありません。
そうなっていくうえで、小さなパイ (労働人員や資源) の取り合いで、取った人 (企業) が勝ち、取れなかった人 (企業) が飢える (潰れる) のではなく、小さなパイを、みんなで分かち合う、そんな社会にするために政策の舵を切っていかないと、ラチがあかないんじゃないかと。

 
人の命も、フェイド・アウトしていくのが、一番穏やかでしあわせな亡くなり方だと思います。
多くの人のしあわせを考えて、人口が減っていくのに呼応して社会全体が上手く、自然に、少なくなる人口の分だけフェイド・アウト (社会が終わる訳ではありませんが) していければいいなあと、私は思います。もう上昇を考えるのは、止めた方がよいのではと。
こんな事を考えるのも、歳をとった証拠ですね。

 

 

今回アップする画像について、大変悩みました。悩んだ挙句、「いきなり終了」の曲、キング・オブ・プログレッシヴ・ロック、キング・クリムゾンの「偉大なる詐欺師」(’74年) にしました。
プログレには昔から、いきなり終わる曲や、変拍子や、BPMが途中大きく変わる曲などが多くありますが、一言で言うと、どれも皆んな「不自然」です。(この曲「偉大なる詐欺師」は、その全てを備えています!)
音楽はそれでもいいのですが、現実は「自然」に流れていってほしいものです。そして「人生」も。

【2017年9月28日】政治の言葉とは 〜 1991年東京都知事選の内田裕也氏のこと

私は政治情勢にあまり興味がなく、政治絡みのニュースは熱心に見ませんが、このところなんだかんだで政局が大きく動いていて、気がついたら衆議院解散のニュースが流れていました。選挙は来月に行われるそうです。

 

選挙には政見放送というのがあります。衆参両院議員・都道府県知事選挙の立候補者が、自己の政見をTVなどで発表するんですが、この政見放送で伝説の一つになっているのがあります。選挙の度に思い出しています。知らない方もいらっしゃると思いますので、紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

…政見放送では、冒頭でジョン・レノンの『パワー・トゥー・ザ・ピープル』を歌い、自らの経歴を英語で語った。型破りな政見放送は東京都民の記憶に焼き付き、また録画ビデオは、マニアの手で今なおダビングを繰り返されているという。  選挙演説は、トラックをステージにしての路上ライブ。運良く居合わせた都民は、しばしロックンロールに酔いしれた。 4月7日に行われた投票の結果、内田裕也は54654票を獲得。東京ドームを満員にする数字であった。  1991年春、東京は熱かった。

 

ー「内田裕也オフィシャル・サイト」より引用

 

 

 

1991年の都知事選。立候補者、内田裕也氏の演説です。
当時私も実際見たわけではなく、ニュースで知りました。最近はよくある (らしい) ユニークな政見放送のパイオニアのような放送です。今だとYouTubeで大量にアップされています。

 

そして後から面白半分に見て思ったんですが、実際これは奇をてらっただけではなく、ちゃんとした政見放送になっているんじゃないかと。
どこまで本音か分からない言葉や所属政党の政策を、台本を読んでいるように語るのではなく、自分の生い立ちを含めた自己紹介に徹して、歌まで歌って、自分はこんな人間だ、としか語っていないところが、すごいなあと。正にそれこそが、投票する有権者の一番知りたいところなのではないのでしょうか。少なくとも私はそうです。見ていてそう思いました。

 
そして、全編英語で語っているというのがポイントだと思います。何故なら、英語だと殆どの人に、喋っている内容が通じないからです (笑)。意味が通じない。それが、いいんじゃないかと。殆どの有権者には、自己紹介の内容すら伝わらず、放送を通じて、その「人となり」しか伝わっていないところが、良いのではと。

 

 

 

それにしても、5万票以上獲得したというのは、凄いことです。面白半分に投票した人もたくさんいらっしゃると思いますが。東京都内でも、私のように思った人は少なからずいらっしゃったのではと、勝手に思っています。

ちなみに私は内田裕也氏のファンでもなければ、歌も知りません。ロックンローラーだとは知っていましたが (笑)、この政見放送で距離が縮まったのは間違いありません。YouTube映像コメント、海外の方からのリスペクトも多いです。