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【2019年8月28日】初音ミク誕生12年に思う 〜 ボカロは生きづらさに寄り添う音楽です

 

 

今朝のyahoo!ニュース記事から。

 

 

以前当ブログで、「時代の音」というテーマで「’10年代の音はボカロ (ボーカロイド) だった」と書いた事があります。

J−ポップが洋楽から離れて新しいフェーズに入ったのもこの辺からだと感じます。それまでのJ−ポップは良くも悪くも、洋楽をお手本に歩んできました。

私が同時代のメインの音楽から離れだしたのも、この時期からです。聴く音楽が減ったので自分で作り始めた、とも言えます。

 

 

 

その昔、家庭環境・学校環境・人間関係…その他いろんな理由で生きづらかったり、あるいは私のように何の理由もないのに、ただ生きづらかったり、そんな少年少女の多くはハードなロックに救いを求めていました。

 

 

ボカロを聴いた時、「あ、これは今の時代の救いの音楽だ」と、直感しました。今の時代で、只々生きづらい少年少女の為の音楽だ、と。おそらく私が今の時代に生きていたら、かじりついて聴いていたかもしれません。

ボカロのノリや初音ミクちゃんの声についていけないオジさんでも、それだけは分かりました。

あと、聴く側がそのまま送る側へとシフトする様子は、まるでかつてのパンク・バンドのようです。

 

 

逆に言うと、だから今この歳になって、そんな思春期的表現は、聴かなかった・聴けなかったのだと思います。時々閲覧していたニコニコ動画では、そんな少年少女たちの孤独な魂が渦巻いていたように感じました。

 

 

 

この記事は、まさにそんなところにスポットを当てて語られています。長いけどすごく読み応えのある良い記事です。コメント欄も愛に溢れたコメントばかりで、読んで心が動いた人が、私だけでなく、多かったんだなあと。

興味ある方はぜひご覧下さい。

 

【2019年8月27日】祝♨︎ ニュー・オーダー来日決定!〜 12インチ・シングルのジャケットで、初期ニュー・オーダーを2倍楽しむ

実家に帰った際、相変わらずレコードを整頓していました。ジャンル別に分けていて目を引いたのが、初期のニュー・オーダーの12インチ・シングルです。

 

 

私が初めて買ったニュー・オーダーのレコードは、「ブルー・マンデー」と「コンフュージョン」の2枚の12インチ・シングルだったと思います。ジャケットがきれいで、いつもジャケットを手にして見つめながら聴いていたと記憶しています。

 

 

ニュー・オーダーの前身バンド、ジョイ・ディヴィジョン時代から、ジャケット・デザインはピーター・サヴィルというグラフィック・デザイナーが手掛けていました。

この方のデザインがどれも素晴らしく、ニュー・オーダーのブレイクの一因は、ピーター・サヴィルさんにもあると思います。

 

 

 

という訳で今回は、実家で写メってきたニュー・オーダー及びジョイ・ディヴィジョンの12インチ・シングルのジャケットの数々を開陳します。

 

 

先ずはジョイ・ディヴィジョン。

 

 

 

 

左から「トランスミッション」「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」「アトモスフィア」。

 

ジョイ・ディヴィジョンのこれらのジャケットは、ゴシックな楽曲を反映して、大体黒か、時々白でした。因みにデヴュー・アルバムは黒、2nd.アルバムは白、が基調です。

 

 

 

 

 

そしてニュー・オーダー。左から「セレモニー」「テンプテーション」「エヴリシング・ゴーン・グリーン」。

 

「セレモニー」は、ニュー・オーダーとして再生したデヴュー・シングル。「セレモニー」と「エヴリシング〜」の間に「プロセッション」というシングルもリリースされています。撮るの忘れました。

 

 

「セレモニー」〜「エヴリシング〜」までの3枚は、ジョイ・ディヴィジョン時代の陰鬱な世界を継承しながらも、淡々としたダンス・ビートを取り入れ始めています。

ジャケットの色彩も、ジョイ・ディヴィジョン時代のようなモノクロではなく、かといってカラフルでもない、実に微妙な色とデザインです。ある意味音を的確に表しています。

 

 

中央の「テンプテーション」から、デジタルなビートが前面に出てきます。実に弱々しいダンス・ビートなのですが、ダンス、ディスコ=ハイパー、なイメージだった当時のダンスミュージック・シーンにおいて、この不安定さ・弱々しさ、は画期的でした。この曲の達成感が、次の「ブルー・マンデー」に繋がっているのではないかと思います。

ジャケット・デザインも、この曲から飛躍的に良くなっていきます。きっと、方向性が定まったからでしょう。

 

 

 

 

「ブルー・マンデー」。

フロッピー・ディスクを模ったジャケット・デザインはコストが高く、売っても全然儲からなかったそうです (笑)。

ジョイ・ディヴィジョン的世界観を、淡々としたユーロビートで解体しながら進んでいくこの曲こそ、ニュー・オーダーの初期の到達点だったと感じます。この曲の後もしばらく傑作が続きます。

 

 

 

 

上画像の左から「コンフュージョン」「サブ・カルチャー」。

下画像の左から「シーヴス・ライク・アス」「マーダー」。

 

 

リリース順だと、「コンフュージョン」「シーヴス・ライク・アス」「マーダー」「サブ・カルチャー」。

「マーダー」「サブ・カルチャー」2枚の間に、重要曲「パーフェクト・キス」がリリースされていますが、撮り忘れました。シルバー基調のデザインです。

どれも、音もジャケットも素晴らしいです。

特に「シーヴス・ライク・アス」「マーダー」の2枚は、サルバドール・ダリやアンリ・ルソーの絵のようで、特に印象に残っています。

 

 

それで、先ほど「重要曲」と書いた「パーフェクト・キス」ですが、どこが重要曲かと言えば、この曲以降、それまでの淡々としたメジャーの循環コードの曲にプラスして、マイナー調で、きっちりと構成する曲が増えたからです。そしてそんな曲たちも、ニュー・オーダーの個性の一つとして生き続けています。

 

 

 

 

 

上画像の左から「ビザール・ラヴ・トライアングル」「ステイト・オブ・ザ・ネイション」。

下画像の左から「トゥルー・フェイス」「シェルショック」。

 

リリース順だと、「シェルショック」「ステイト・オブ・ザ・ネイション」「ビザール・ラヴ・トライアングル」「トゥルー・フェイス」。

 

 

「ビザール・ラヴ・トライアングル」以外の3曲は、全て先ほどの「パーフェクト・キス」を継承するマイナー調のナンバー。

そして唯一メジャー調の「ビザール・ラヴ・トライアングル」は、「ブルー・マンデー」で確立したスタイルから更に進化した、ニュー・オーダーの次なる到達点です。不安定なままで完成度が高くなっています (笑)。たくさんのヴァージョンがある曲です。他のアーティストのカバーもいくつかあります。

 

 

因みに、「ビザール・ラヴ〜」の4つコードを後ろから弾くと、そのまま「トゥルー・フェイス」のメロディが乗ります。おそらく「ビザール・ラヴ〜」がいい曲になったので、「逆から弾いてもいい曲になるんじゃね?」みたいな、安易な考えで作ったんじゃないかなと (笑)。(違ってたらスミマセン。。)

この中でジャケットだと「トゥルー・フェイス」の、落ち葉デザインが一番好きですね。

 

 

 

この後、「タッチド・バイ・ザ・ハンド・オブ・ゴッド」から、購入はCDシングルとなって、デカジャケの12インチ・シングルは、私の中では終了しました。そのうち、この続きや、アルバムについても語ってみたいと思います。

 

長い文章、最後まで読んでいただきありがとうございました。