クルマの中でスタイル・カウンシルを聴いていたら、新しいメロディが生まれました。スタカンの’80年代の名曲「ユーアー・ザ・ベスト・シング」「ロング・ホット・サマー」に、モロに影響受けています。
ちょっと前の「レッド・ツェッペリン」もそうなんですが、原曲や原アーティスト影響がモロに出てる曲は、他人に聴いてもらう事もなく大体オクラ入りしてしまいます。この手の曲で、他人に向けて発表したのは「ふたつのコード」ぐらいでしょうか。(この曲はニュー・オーダーっぽい)
私は少年時代にパンクを聴いてたくせに、ジャムはスルーしてました。スリーコードのロックで、速くて激しいけど、ストラングラーズとかクラッシュとかと、何か違うなーと。当時ジャムとクラッシュは、同じ土俵のバンドに括られていましたが、私には全く違って聴こえていました。
今になって思うに、私が好きだったパンクは、つまりは「破滅の美学」を持ってたバンドたちだったように思います。「否定」の音楽です。この一点で、ジャムは、クラッシュやストラングラーズとは、似て非なる音楽だなあと、今、頭の中で鳴らして思います。
ヒトや社会なんてものは、どうしようもないものだ、人生なんて単なる暇つぶしに過ぎない!の嘆き節が、クラッシュやストラングラーズのニヒリズムの世界観でした。実際に、その代表格のピストルズは、アルバム一枚リリースして呆気なく解散しています。
一方で、ジャム (ポール・ウェラー) は、こんな社会を変えるために選挙に行くんだ!参加するんだ!的な、あくまでもポジティブでした。
だから、馴染めなかったんだと。同じように、エルヴィス・コステロやトム・ロビンソンもそうです。肯定の音楽です。
なので、ジャムがブラック・ミュージックに向かっていったのも、そう考えるとよく分かります。以前書きましたが、ブラック・ミュージックはプラスの音楽です。この辺が、よりヨーロッパ的になっていったストラングラーズと好対照です。
結局、ブラック・ミュージックに大接近した「ザ・ギフト」で、ジャムは解散。ポールはスタイル・カウンシルでソウルを演り始めます。私はこの時期のポールの音楽性が一番好きですね。ジャムの「ザ・ギフト」は、スタカンを聴いてからの後聴きで、よく聴きました。
そういう訳で、スタカンっぽい曲が生まれました。完成させて、他人に聴いて頂けるようにしたいなあと思います。


ジャムの曲で私が一番好きな「ドリームズ・オブ・チルドレン」を歌う、ポール・ウェラーさん。
ポールは子ども好きだそうです。そんなところも、音楽性にあらわれていると感じます。