【2025年4月3日】前回の続き 〜 CDの音質についてあれこれ

‘90年代J – POPプレイリストは手持ちのCDから落とした音源で作ったのですが、作りながら先ず感じたのは、CDの音質の差異です。’90年代も、最初の頃とゼロ年近くの頃とは、大きな違いがあります。

 

 

低音がしっかりと鳴って音にメリハリが付いてくるのが大体’90年代も中盤に差し掛かった頃で、その後更に音圧レベルも上がり、いわゆる「CDの音」として完成するのが、’90年代後半ぐらいではないかと、いろんな音源を聴いていて感じました。もちろんアーティスト(エンジニア) によって差がありますが。

意図して音質を落として聴かせる「ローファイ」という概念が定着したのも、’90年代に入ってからではなかったかと。

 

 

ところで、その「CDの音」が、アナログ盤や初期CDの音質より良いかと問われると、一概にそうとは言えないのが面白いところです。一番の問題は「音圧」です。’90年代末ぐらいからの、いわゆる音圧戦争で、私のように録音された音の隅々まで聴く奇特なリスナーにとっては結構耳に厳しい音質になったのは残念です。

 

 

余談ですが、アナログ時代の洋楽ロックの音源などは、初期CDの方が今世紀になってリマスターされたCDよりも聴きやすいモノがあったりします。リマスターされた音源は音圧が強すぎで、音が前に出過ぎに聴こえるのが多々あります。音圧不足など、ボリュームを上げればそれで済む事なので。

 

 

 

 

久しぶりに聴いた山下達郎「アルチザン」(‘91年)。圧倒的なハイファイ音質でした。「ポケット・ミュージック」「僕の中の少年」の試行錯誤を経ての、デジタル・レコーディングの一つの極みではないかと。