【2017年10月13日】「ブランカとギター弾き」観ました

そろそろ上着の準備をと思い、ジャケットを日干ししようとして、そういえば先月着たっけと思い出しました。友人と映画を観るのに映画館は寒いかなと思い、まだ暑さの残る9月に、しまってあったのを引っ張り出したものです。映画館の中は、ジャケットを着て観るのに丁度いい位でした。
そしてそのポケットに、チケットがそのまま入っていました。ブログにアップしようと取っておいたものです。すっかり忘れていました。

 

 

 

「ブランカとギター弾き」という映画で、金沢の街の中心部、香林坊のシネモンドという、昔からある小さな映画館でひっそりと上映されていました。
舞台は現代のフィリピン。ストリート・キッズの少女と盲目のストリート芸人のギター弾きの老人の物語です。内容については、まだ全国あちこちで上映中なので伏せます。実話が元ネタだそうです。

 

映画館で映画を観たのは、実に数十年ぶりのことです。映画館というのは、こんなに映像がきれいで音もいいんだという事に、まず感動しました。子どもみたいですが。(笑)
そして、フィリピンの現代社会というのは、こんなにも大変なのかと。こりゃ大人になったらヤケになって、みんな麻薬に走るわな〜と、覚醒剤の逮捕者が多いのに納得しました。

 

だけど、主人公の少女をはじめ、この映画にも多く登場している子どもたちからは、そんな暗さは微塵も感じませんでした。映像の映画的美しさで、全てを肯定しているような感覚に陥ります。主人公以外のキャストは、実際のストリート・キッズだそうです。後から知って納得しました。
ちなみに、ギター弾きのピーター役の老人も、実際のストリート芸人をスカウトしたそうです。日本だとストリート・ライブを演るのにも、いちいちお役所の許可が必要なのですが。(笑)

 

 

 

私の子どもの頃はちょうど高度成長期の終わりで、まだ貧富の差が激しく、小学生の頃の同級生で、御殿のような大きな家に住んでいる子もいれば、家族7〜8人?(3世代) で、市営の6畳2間+キッチンのみの所に住んでいたり、様々でした。だけども子ども同士では、そんな身分 (?) の差など全く関係なく無邪気に遊んでいました。

 

差別や支配という感情は、成長するにつれ芽生えてくるものなのかなあと。そう、イジメも差別の一種ですね。
そして今もまた、貧富の差が大きかった昔に戻りつつあります。この数十年の横並び状態から、早ければあと10年もしないうちに。(北陸は、です。多分そうなっている地域は、全国レベルだと結構あるのでは)

 

 

 

映画が終わってから、一緒に行った友人が「なんか夢の話みたいやね〜」と言っていました。映画の数日前に、北朝鮮からミサイルが飛んで、東北などでJ-アラートが鳴り響いていました。私には、そっちの方が、現実離れしてて映画っぽいです。
世界はこんな現実ですが、子どもたちは気にせず健やかに育って欲しいものです。映画の後、そんな事を考えました。