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【2021年5月30日】夏のはじめにウォッシュト・アウトを聴く 〜 パラダイスは脳内にあり

暑くなり始めのこの時期。毎年のように何となく聴くのが、ウォッシュト・アウトの「ウィズイン・アンド・ウィズアウト」(‘11年)と「パラコズム」(‘13年)。

ウォッシュト・アウトは、アメリカの男性ミュージシャン、アーネスト・グリーンによる音楽プロジェクト。チルウェイヴと呼ばれるムーヴメントの中心的アーティストです。

 

 

私が持っている1st.アルバム「ウィズイン・アンド・ウィズアウト」のCDは国内盤です。なのでライナーノーツが付いています。エレクトロ・ミュージック全般に精通している野田努さんが書いていて、読み応え十分です。

そのライナーによると「チルウェイヴ」というムーヴメントは、「POP史上初めての、特定の場所を持たないムーヴメント」だそうです。つまり、インターネット上のヴァーチャル空間でのムーヴメントだった訳です。

 

 

 

ウォッシュト・アウトの音楽は、緻密で密閉的ですが、何故か目の眩むような開放感を覚えます。特に2nd.アルバム「パラコズム」は、ヘッドフォンで聴いているとまさにパラダイスにいるかのような感覚に襲われます。

同じく開放感溢れる音楽であるレゲエやダブが、スピーカーから空気に放たれて・現実の空気を揺らす音響で我々を解放させるのとは逆に、ヘッドフォンやイアフォンにより脳内で鳴らす音楽であるところが、ウォッシュト・アウト並びにチルウェイヴの特徴ではないかと。(ダブはヘッドフォンでもOKですが)

 

 

この「パラダイスは脳内にあり」的な、緻密なレコーディングによる音楽は、ルーツを辿ると、’60年代のバンド、ビーチボーイズ「スマイル」「ペット・サウンズ」に行き着くのではないかと、個人的に思っています。

「サーフズ・アップ」「素敵じゃないか」「僕を信じて」「ゴッド・オンリー・ノウズ」などの楽曲を聴くと、まさに「パラダイスは脳内にあり」をまざまざと感じます。

 

 

 

音楽性は三者三様ですが、三者とも同時代のポップスと比較して緻密でパラノイアックな音響であることが共通しています。そして、ビーチ・ボーイズと山下達郎さんは、マーケティング戦略で「夏」をイメージさせているところが実に興味深いです。

そしてウォッシュト・アウトと言えば、マーケティング戦略なしに、やっぱり夏イメージです。

もちろん、脳内イメージの「夏」であり、決してうだるように暑く・汗でベトベトの「現実の夏」ではありません。「パラダイス」の象徴としての夏です。

 

 

 

以下、「ウィズイン・アンド・ウィズアウト」での野田努さんのライナーノーツの最後の文章を引用します。

 

しかし喜ぶべきことに”ア・デディケーション”の美しさは、われわれをそう簡単には現実に戻してくれない。戻りたくなければもう一度最初から『ウィズイン・アンド・ウィズアウト』を聴けばいい。逃避的ではない音楽のどこが面白いというのだ。

 

(太字にした部分は、私の恣意です)

 

 

聴きながら何気に読んでいたら、この最後の文が心に刺さりました。

 

 

 

 

 

上)「ウィズイン・アンド・ウィズアウト」

 

右下)「パラコズム」

 

 

ちなみに一緒に写っている左下のはyukoというバンドのジャケットです。(以前、両方一緒にブログネタにしようと撮った画像を使いました。ちなみにyukoはオルタナ・バンドです)

 

 

【2021年5月29日】「私のいない世界」ニュー・ヴァージョン完成!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

歌入れ・ミックスダウンとトントン拍子で進み、一応完成にこぎつけました。

歌はそれほど歌い込んではいませんでしたが、車中でよく聴いていた為か耳がメロディを憶えていて、コロコロと転調するメロディにもすぐに対応できて、割とすんなりOKでした。

 

 

歌っていて思ったのは、キーが半音上がったり下がったりするだけで、声の出し方が随分と変わるものだなあということです。昔カラオケに行った際、歌の上手いカラオケ好きの知人が、曲ごとにキーを微妙に調整していたのを思い出しました。

あと、全て裏声で歌ったのは久しぶりで、もしかしたら地声で歌うよりもこっちの方が、自曲の雰囲気に合っているような気もしました。この辺は今後の曲作りの課題にもなるかなと感じました。

 

 

この曲は20代〜30代〜50代、の心情を歌っているので、次は是非、60代になってから4番の歌詞を加えてリメイクを行いたいと思います。

その時に備えて、楽しく歌えるように健康をしっかりキープしたいなあと。

 

 

 

 

 

構成はユニコーン「人生は上々だ」に似てるかもしれません。この曲もキーがどんどん上昇しながら人生を歌っています。前述の知人がよく歌っていました。コミカルな歌ですが、歌も演奏もとんでもなくテクニックのいる難曲です。