実家に帰った今、高校生の頃毎日のように聴いていたゲイリー・ニューマンのレコードを聴いています。今聴いても、並べるアーティストがいない程の個性的なメロディ・サウンド、そして言葉です。
彼の最大のヒット曲「カーズ」は、こんな歌詞です。
コノクルマノナカニイレバ
何ヨリモ安全
ドアヲ全部ロックシテ
生キルタメニハ コレシカ無イ
クルマノ中デ
クルマノ中ダケガ
ワタシニ納得ユク唯一ノ場所
キミノ声ガ聞コエル
ワタシハ何日モノ間ノ 落チツイテ居ラレル
クルマノ中ニイレバ
ーー 対訳:竹内邦愛
思いっきり自閉していますが、自閉している表現というのは、その世界に入ると逆に周囲 (現実の世界) からのノイズをシャットアウトしてくれて、実に居心地のいい居場所になり得ます。
「コノクルマノナカニイレバ何ヨリモ安全」ならぬ、「この音楽の中に入れば、何よりも安全」と感じて、当時の私は、毎日夜な夜な、ゲイリー・ニューマンを、ロックを、聴いていました。
あれから40年。こうしてレコードをかけると、音を聴くと、脳内がサッと当時に戻ります。当時と今との違いは、今ではシェルター (ロック) がなくても、何とか生きていけるようになった事でしょうか。
マイ・フェイバリットの歌詞「M.E.」。
今読んでも心に沁みます。