この出来事で「またテロにやられる!」と感じたアメリカ人 (というかニューヨーカー) は、少なからずいらっしゃるのではないかと思います。遠く離れた日本人の私でさえ思ったくらいです。そのうちやり返されるんじゃないか、と。
「目には目を」「やられたらやり返す」「敵討ち」。言うまでもなく、返報性の原理の負の側面です。人は良くも悪くも「お返し」をしないと気が済まない、大昔からそんな生き物なのでしょう。トランプ大統領の勝ち誇ったコメントでガッカリしたのは私だけではない筈です。
ちょっと話は変わりますが。
私はこのブログで上げているように、毎日毎日作曲に勤しんでいます。ちなみにこのブログは、あまりに拙い詩作のレベルを上げる為の文章修行と、頭の中の整理整頓、を目的に書き始めたことです。平たく言うと、納得のいく歌詞を書きたいが為に始めたことです。
この、納得がいく曲・歌詞を書きたい、は、「返報性の原理」からきているような気がしてなりません。
何にお返しをしているかと言えば、若かりし頃から今に至るまで、辛い日々にそっと寄り添ってくれた、多くの人たちが奏でた・歌った、音楽への、感謝の気持ちです。
自分に寄り添ってくれた素敵な音楽に少しでも近づきたい。そんな思いでしょうか。
以前、みかん狩りに行った際のブログ記事で触れた「返報性の原理」。この原理が、人類のDNAに深く刻まれていることは疑う余地はありません。私はたまたま現代の日本に生まれ育ったので、このように他人ごとっぽく書いているだけなのかもしれません。でも実際、運命のいたずらで、負のお返ししか出来ない人も、イスラム国の人々に限らず世の中にはたくさんいるのです。
神風特攻隊やイスラム国の自爆テロは、特別な人々がやっていたことではありません。自分もその時代・その場所に生まれていたらそうしていたかもしれないことです。
私は運良くプラスの贈りものをたくさん頂きました。なので、そのプラスをそのまま返せるように、もっと精進したいなあと。