私の自家用車は、朝エンジンをかけたら、何故かいきなり「本日◯月◯日は、◯◯記念日です」と毎日アナウンスが流れます。そして先日29日は何と「ビートルズ記念日」でした。気になって調べたら、ビートルズ来日にちなんだそうです。さすがは365日記念日のある国です。
もう1年以上前になりますが、Nadaさんというシンガーの方の依頼で、ビートルズの「アイ・アム・ザ・ウォルラス」のバック・トラックを制作した事があります。
元々私もこの曲は好きだったので、二つ返事でお受けしました。そして、とりあえずアコギでコード表を追って弾いてみたのですが、あまりにも変なコード進行でビックリしました。
何とか仕上げる事が出来ましたが、私なりの解釈で、原曲よりも随分ファンキーで重苦しくなりました。Nadaさんは歌がすごく上手い方で、歌入れの際に立ち会いましたが、この歌いにくいトラックでもちゃんと自分の世界で歌いこなせていて、ちょっとした驚きでした。
リンク貼付が上手くいかなかったので、もし興味のある方がいらっしゃいましたら、「I Am The Walrus」「Nada」「YouTube」で検索してみて下さい。素敵な歌声が堪能出来ます。
「アイ・アム・ザ・ウォルラス」制作後も気になって、ビートルズの中で好きな曲の数曲を、ちゃんとタブ譜で追ってみたところ、ウォルラス程ではありませんがユニークなのが多く、改めて感心しました。
でも多分ビートルズの曲のほとんどは、ジョンやポールが何となく弾いて・口ずさんだのを、4人で演ってみて、何となく出来上がっていったのでしょう。
実はこのトラック制作の際、先に、同じくビートルズの「ロッキー・ラクーン」(「ホワイト・アルバム」収録) 風のアコギが軽やかなリズムを刻むトラックを作ったのですが、結局そちらをボツにして重い方が採用になりました。
ビートルズの曲は、私に限らず誰がどんなアレンジで演っても、それなりに聴けるものが多いです。この許容度の高さ、懐の深さが、多くのカバー・ヴァージョンを生み出している要因ではないかと思います。
私の、肩に力が入った稚拙な「ウォルラス」のトラックも、その高許容度にあやかっています。
そんな事を思いながら久しぶりに、好きな曲がたくさん入っている「ホワイト・アルバム」を聴いてみました。