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【2018年5月29日】囲碁をやってみました

オススメの無料アプリの案内で「みんなの囲碁」という囲碁アプリが紹介されて、思わず取り込みました。
囲碁は子どもの頃、父とよく打っていました。私の父は囲碁が好きで、家には20〜30センチ程の厚さの立派な碁盤があった程です。

 

 

囲碁のルールはいたって簡単で、つまりは陣地取りです。将棋同様、大昔の戦さの戦術が盤上にシミュレートされて生まれたのだと思います。

 

 

とりあえず最弱の14級から、盤の大きさは9路盤から始めました。(本来の大きさは19路盤)
やってみて思いましたが、将棋と大きく違うのは、戦いが穏やかなところです。将棋は相手の駒と自分の駒がぶつかり合うゲームですが、囲碁はそうではなく、争いたくなかったら、相手の石がぶつかってきても他で勝負をすればよいからです。
実際私は、やり始めの数回は、相手の石を取るのに争ってばかりいて、争いには勝って石は取れるけども、気がついたら陣地を作られていて負けてしまう、というパターンばかりでした。売られたケンカは買わないと勝負に勝てない将棋と、この辺が感覚的に大きく違うところだと感じました。

 

 

そうやってぶつかったり離れたりで進めて、決着がゆるゆるとついていきます。将棋のように土壇場での大逆転はほぼありません。

ゲームの終わりも穏やかで、将棋のような華麗な勝ち (=悲惨な負け) もなく、大人のゲームだなあと思いました。まあ今の私の実力では分からないだけかもしれません。(実際はかなりの差がついたら「中押し」といって最後まで打たないそうです。だから悲惨な終局図になりません)
囲碁は将棋よりも女性の競技人口の割合が高いそうで、女流棋士も誕生しています。将棋のように激しい戦いでないところが、女性には向いているのかもしれません。私の父が将棋よりも囲碁を好んでいたのも、何となく分かりました。

 

 

しばらくやってみて、結局13路盤の13級で何とか勝負になるレベルでした。19路盤だと広すぎて、石をつなげて陣地を作っていくことを上手くイメージ出来ませんでした。定石も知らずに打っているので当然ですね。
頭の運動になるので時々やってみます。

 

 

 

 

中盤戦。石がぶつかり合っています。

 

 

 

私は黒石です。何とか勝てました。でも13級。

石が真っ直ぐに並んでつなげるのは下手の証。上手い人のは、盤面が滑らかに見えます。

【2018年5月28日】聴き返したアルバム その3 〜 細野晴臣「メゾン・ド・ヒミコ (オリジナル・サウンドトラック)」

しまってあったCDを、少しづつですが片っ端から聴いている毎日です。ジャケットが無事でやっぱりもう聴かないものは、リサイクル・ショップに売りに出そうと思っています。その山が日に日に高くなっていくのを眺めて楽しんでいます。大体どのCDも1曲目から最後まで聴いているので、かなり時間がかかりそうです。

 

 

そうやって聴いていて、聴き返してハマったCDの紹介の第3回目。これは、’05年公開の同名映画のサントラ盤。映画の主演は、オダギリジョーさんと柴咲コウさんです。
サントラといっても、いま聴き返すと、盟友である高橋幸宏さんとのユニット「スケッチ・ショウ」の続編の、エレクトロニカのソロアルバムのようです。購入して、おそらく1〜2回聴いてすぐに聴かなくなったのではないかと。全く聴いた記憶もなく、珍しくジャケットに円盤が入ったまま保存してありました。先日のミカドのこともありで、このCDは、見つけてすぐに聴いてみました。

 

 

そして、今聴くとすごくハマりました。こんなにいいのに、当時どうして琴線に触れなかったのかをブログネタにしようかと、考えてみました。

 

 

 

 

エレクトロニカを聴きはじめたこの頃、このジャンルの音楽のどこが好きだったかといえば、早い話がグリッチ・ノイズに耳が惹かれたからです。グリッチ・ノイズの音は、大袈裟ですが個人的には革命的に聴こえました。
どこが革命的かといえば、どこからどう聴いても単なるノイズ (雑音) であるにもかかわらず、ちゃんと構成されると、実に耳にやさしく響いたからです。エレキ・ギターの歪んだオーヴァードライブ音以来のノイズ楽器なのではないかと。(あ、スクラッチもあるか。。)

 

 

細野さんとユキヒロさんのユニットであるスケッチ・ショウは、このグリッチ・ノイズで音の骨組みが構成されています。それは、アルバムを重ねるごとに顕著になっていきます。
最後のアルバムとなった「ループホール」(’03年) では、それこそ、ほぼほぼグリッチ・ノイズのみで聴かせるといってもいいアルバムで、ミニマムな音像はヘッドフォンで聴くとたまりませんでした。スケッチ・ショウのアルバムの中では最もよく聴きました。

 

 

その「ループホール」の次にリリースされたのが、この「メゾン・ド・ヒミコ」のサントラです。(スケッチ・ショウのリミックスを挟んで)

 

 

スケッチショウは今聴くと、グリッチ・ノイズが若干鼻につき (耳につき?)、まだリリースから10年ちょっとですが、既に時代を感じさせる音となりつつありますが、このアルバムは全く風化していません。
エレクトロニカのタイム感をしっかりと感じさせつつ、グリッチやエレクトロニカ音響はかくし味的に使われていて、自己主張が強くなく、サウンドトラックという立ち位置がプラスに作用しています。スケッチ・ショウは、音像はエレクトロニカでしたが、曲想はポップスでした。いわゆる「聴かせる音楽」です。

この「メゾン・ド・ヒミコ」はサントラなので、その辺の束縛もなく、より自由な感じを受けます。耳を澄ますとエレクトロニカの音響が響いてくる、そんな感じです。

 

 

ともあれ、こうやって10年以上の時を経て出会えたこのアルバム、しばらくは毎日聴いていそうです。