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【2022年4月30日】「失語症の猫たち」歌詞書きました \\\\٩( ‘ω’ )و ////

タイトルだけ付けたあとトラック作りに専念していたので、歌詞は全く手付かずでしたが、トラックが出来たので、先日からようやく歌詞に取り掛かりました。

このタイトル「失語症の猫たち」を付けた時点で大体の構想は固まっていたので (だからタイトルにしたのですが)、語尾や韻に気を付けただけで、割とスラスラと書くことが出来ました。

 

 

ここ数年顕著になってきた、何かあった時の同調圧力のキツさ。そんな時に言いたいことも言えず、普段はどうでもいい事ばかり喋っている自分に対する苛立ち。時々何かに感動した時などの、遅れて後から出てくる言葉に対する、根源的なもどかしさ。そんな思いが実にストレートに歌詞に書けたなあと思います。

 

 

メロディアスな曲調にこういう歌詞はどうかと書いてからちょっと思いましたが、自然に生まれてきた言葉なので、その直感を大事にしようと思いました。今まで書いた事のないような歌詞が書けて、芸風?が広がった気がします。歌入れが本当に楽しみです。

 

 

 

 

 

「戦争」の一言を入れた時に「ああ、書けたなあ」と実感しました。

 

 

【2022年4月29日】くるり「ばらの花」が高校生の音楽の教科書に載ります

 

 

 

「ばらの花」は、くるりのサード・アルバム「チーム・ロック」(‘02年) の先行シングルとしてリリースされた楽曲。当時は3人組だった事と多彩な音楽性から、’80年代のロック・バンド、ザ・ポリスを引き合いに語る評論家もいました。(この曲「ばらの花」とザ・ポリスのヒット・シングル「見つめていたい」との類似性からも)

 

 

この「チーム・ロック」ですが、わりと素朴なバンド・サウンドのファースト、鋭利なオルタナ寄りのセカンドに比べて、一口で言うと雑多性に富んでいて、今となっては、その後のくるりの進む過程を象徴しているようなアルバムです。

当時の私はこのアルバムをかなり聴き込んでいます。聴きながら「これは『チーム・ロック』じゃなくて『チーム崩壊後ロック』だよなあ」と思いながら聴いていた事を憶えています。

 

 

そして「チーム・ロック」を聴いて、やっとくるりの本性というか、核が見えた気がしました。それまでは、ギター・ロックのバンドのようだけど、どうも掴みどころのないなあと思っていたのですが、その、掴みどころがなくていろんな方向に伸びていく音楽性自体が個性だった訳です。やっぱり、普通のギター・ロックのバンドではなかったなあと。

 

 

 

この「ばらの花」。くるりの音楽性のいろんな方向の一つに「メロディ」がありますが、この曲は少し前に当ブログに上げた「ブレーメン」同様に、スタンダード的なメロディの美しさが突出しています。

 

 

教科書に載るような曲と言うと、まさに教科書的で面白くないのを想像しますが、この曲はそうではありません。

ヘッドフォンで聴くと耳を引っ掻かれるような乾いたギターのイントロに始まり、儚い水滴のようなピアノ音でフェイド・アウトしていく、凝りに凝った楽器の響きやアレンジ、淡々としつつもじわじわと盛り上がっていく曲想ーー特に2番サビ後の転調パート〜コーダへの展開、等、今聴き返しても全く色褪せていません。

 

 

そしてここまでサウンドの完成度が高いと、「ドラえもん」に出てくる秀才美男子キャラ「出来杉くん」のように、隙がなく逆に面白く聴こえなかったりもしますが、そこに乗るのが、岸田繁さんの、とつとつと・もっさりとしたボーカルというところが、この曲を魅力的に聴かせる最大の要素ではないかという気がします。

 

 

 

「ばらの花」、音楽の授業で初めて接する若い子たちの耳に、どのように響くのか本当に楽しみです。

 

 

 

 

たくさんの方々にカバーされている「ばらの花」。この画像は、YouTubeでの折坂悠太&中村佳穂のライブ・ヴァージョンから。