ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトさんはさかなクンと仲良しで、さかなクンの番組の主題歌を頼まれたり、レコード・ジャケットを頼んで描いてもらったり、更にはプライベートでも交流しているそうです。
という話をこの記事で読んでもの凄く腑に落ちたのは、多分私だけではない筈です。さかなクンが「さかなクン」なら、甲本ヒロトさんは「ろっくんろーるクン」だなあと、記事を読んで思いました。畑は違えど、似たもの同士で気が合うのでしょうか。
ザ・ブルーハーツがパンク・ロックの衣装を纏ってシーンに突如現れた時、初期のパンクから聴いている私は「これはパンクじゃない」(←もちろん、肯定的な意味で)、「新しいロックンロールだ」と、やけに興奮しました。時は’80年代の後期、バブル期真っ只中です。既にロックンロール的・パンク的な音楽を聴かなくなり、プリンスやヒップホップ等のブラック・ミュージックにハマっていた頃です。
どこがパンクではないと感じたかと言えば、奏でる音楽の圧倒的な肯定感からです。
(私にとって) パンクは否定の音楽でした。切り刻むような音が、私にとってのパンクでした。なので、これは違うと。ところがクルッと一回転して、否定的なるものを肯定している歌詞 (リンダ・リンダ」「パンク・ロック」etc…、が凄く新鮮に聴こえました。目から鱗という感じです。こういう人こそ「才能ある人」と言うんだよなあと思ったものです。
甲本ヒロトさんのロックンロール好きは昔から有名です。仕事のない時はいつも家で昔のロックのアナログ・レコードを聴いているそうです。「パンク・ロック」「情熱の薔薇」「十四才」等、ロックンロール初期衝動を歌っている曲もたくさん書いています。
ザ・クロマニヨンズの楽曲は、モノラル音源で、必ずアナログ盤もリリースします。もちろん、サブスクはありません。このこだわりこそが「ろっくんろーるクン」たる所以ではないかと思います。
長いけど好記事です。たとえザ・クロマニヨンズには興味がなくても、ロック好きな方には是非オススメします。