【2021年1月24日】名前も顔も知らないけれど 〜 「生きざま」から解放されつつある表現

 

 

 

私の場合だと、、曲が結構出来上がってきて、そろそろ人前で歌おうかと思って、ふと考えたのが「名前」です。しかも、芸名など考えたこともなく、漢字・カタカナ・ひらかなの三択でした。

だって、「私」が歌うんだし、それ以外ないんじゃないか、と。

 

 

ところが今の時代、本名で表現活動を行なっている人の方が、圧倒的に少ないんですね。

以下、インタビューから抜粋。

 

 

 

「特に自ら情報を隠してきたということではないのですが、徹底的に作品重視でありたいと思っております。それと、音楽はしたいのですが、人前で歌うのがなかなか恥ずかしいのもあります」

 

「(素性を明かさないことのメリットは)年齢がいくつでも無理なく続けられることではないでしょうか。僕はまだまだですが、素性を明かさないことで今の時代才能ある方々には有利に働いていると思います」

 

ーー 以上、Unknown Kun

 

 

「(メディアに顔を出さないのは)恋人ができた時、どんな場所でも手をつないでデートしたいと思ったからです。世の中の女の子達と同じように過ごせなくなったら嫌だなーと。日常から溢れた気持ちを曲にしたかったので、普通の生活を守るためにも顔を隠すことにしました!」

 

「私の歌は物語の表現が濃いのが特徴だとおもっています。なので私の顔が出てない方が、みんながより歌の主人公に共鳴できるんじゃないかなーと思っています。あと、歌唱収録の当日に大きいニキビが顔にできた時、『顔隠しててよかったー』って思いました」

 

ーー 以上、コレサワ

 

 

 

私のように、自分の生きてきた足跡を辿ろう・総括しよう・そして残そう、と考えて (だから今まで生きてきた名前が必要になる) 表現活動を行なっている人もいれば、Unknown Kunさんやコレサワさんのように徹底して作品に拘りたいが故に、プライヴェートな情報をオープンにしない方もいる訳です。

 

 

 

今のネット社会・情報化社会、ちょっと有名になると最早プライヴェートなどあったものではありません。私は絶対に有名にならない自信 ( !?) があったから本名で活動していますが、芸名を付ける人々は、「売るぞ!」という覚悟があってのものではないでしょうか。(気の利いた名前・カッコいい名前を付けて、売れなかったら恥ずかしいじゃないですか 笑)

 

 

多くの匿名表現にオーディエンスは熱狂しているという状況は、数十年前では考えられなかったことです。思えばそんな時代の方が、アーティストにとってしあわせなのかもしれません。少なくとも、ファンに射殺されることは、絶対にないでしょうから。