【2017年4月23日】歌詞考「情熱の薔薇/THE BLUE HEARTS」

私は音楽を聴いて、歌詞でヤラレタ!っていう経験は、実はあまりありません。 歌詞を意識してちゃんと読む・聴くようになったのは、自分で歌を作り始めた最近の事です。
そんな数少ない歌詞感動体験の中から、紹介したいと思います。

 

日本のロック・バンド、ザ・クロマニヨンズのヒロトとマーシーが昔組んでたバンド、THE BLUE HEARTSに「情熱の薔薇」という曲があります。TVドラマの主題歌にもなり、大ヒットした曲です。
この曲を聴いた時、私は既にいい歳した社会人になってましたが、「これは、ロックを毎日聴いてる自分に向けてのメッセージだ!」と、大感激した覚えがあります。

 

簡単な言葉を並べた抽象的な歌詞が、性急なビートに乗って歌われるこの歌。
私は、ヒロト氏が少年の頃にロックに出会って救われた様が、リアルに自分の事のように感じて、激しく共感した訳です。歳も近いですし。

 

ここで重要なポイントは、歌詞にロックのロの字も出てきませんし、ロックを連想させる、それらしき単語も何一つ使われていない点です。
だけど、ロックについて歌っているんだという事が、毎日ロックを聴いている人だけには分かる。もっと言えば、そんな自分だけが理解出来るシークレット・メッセージなんだ!と。
今思うに、そう感じて聴いていた方はそれなりにいたと思いますが、みんなそれぞれ、自分だけがこの歌を理解していると、思っていたんでしょうね。

 

ただ私は、絶対に確信を持って、「情熱の薔薇」は、100%ロックを歌った歌だと言えるのですが、人によって、どうとでもとれるんですよ。聴いた方それぞれの、一番大切な何かに触れる歌なので。だから良いんですね。

 

自分では絶対にこういう歌詞は書けませんが、こういう素晴らしい表現を受け止めて感動出来るココロは、ずっと持ち続けたいと思います。

 

 

短冊シングルもどこかにあるはずですが、見つかりませんでした。これはアルバム「BUST WASTE HIP」シングルも見つかったら画像アップしますね。アルバムはジャケット無かったです。
アルバムとシングルはヴァージョンが違います。