【2020年10月15日】テイラー・スウィフトとスティーヴィー・ニックス、カントリーを咀嚼した最上級のポップスです

 

 

 

フリートウッド・マックの ’77年の曲「ドリームス」が、TikTokがきっかけで、40年以上ぶりにチャートインしました。

 

 

 

実は昔からの、自分自身への疑問?がありました。洋楽はわりと幅広く聴いていたつもりの私ですが、カントリー調の曲が苦手で、若い頃はほぼスルーしてきました。けれどもフリートウッド・マックだけは何故か好きで、時々聴いている、それは何故なんだろう?の疑問です。何処が良いのか、よく分からないまま聴いていた訳です。

聴くのは「ファンタスティック・マック」(‘75年)「噂」(‘77年)「タスク」(‘79年) ーー いわゆる全盛期の頃の3枚 ーー とベスト盤です。

 

 

この頃のマックのサウンドは一口で言えば、フォークとカントリーを咀嚼したポップス、です。「ファンタスティック・マック」以前は、ブルース臭もあり、結構泥臭さもあったのですが、メンバー・チェンジを重ねた末に、どんどん洗練されていき、この3枚の音に行き着いています。この辺は、オリジナル・アルバムを追わなくてもベスト盤を聴いているだけでもよく分かります。

 

 

 

それでニュースを見て、何気に、久しぶりに「噂」を聴いたのですが、やっぱり良いです。

「ドリームス」、今聴いても、音が変に凝ってない分、時代を感じさせずに鳴り響きます。音はスカスカで乾いていますが、それがまたいい味出しています。というか、え?こんなにいい曲だったの?! てな感じです。

 

 

更に、今更ながら気付いたですが、私が熱心に聴いていたのは、「ファンタスティック・マック」から加わった、スティーヴィー・ニックスさんの曲が殆どだという事です。「リアノン」「サラ」「ゴールド・ダスト・ウーマン」「ジプシー」そして「ドリームス」…。

フォーク/カントリー云々のスタイル関係なく、つまり単純に、一人のシンガー・ソングライターの曲想が好きだったので聴いていたのでしょう。こうして日々ブログを書いていると考えることも多く、自分自身についてのあらたな発見もあります。

 

 

 

 

 

話はちょっと変わります。(後から繋がる)

 

 

テーラー・スウィフトさんの「カーディガン」、とてもいい曲で、最近のヘヴィロテになっています。

 

 

この曲を聴いてから、テイラーさんのカントリー時代の曲を聴いたのですが、やっぱり良い曲が多いです。

そしてカントリー時代のを聴いてから、再び「カーディガン」、よくよく聴けば、サビの歌メロのコブシ回しやアコギのフレーズなど、カントリー時代からのクセ?個性?が随所にあらわれています。そしてそれが、今の時代感覚にぴったりと寄り添って鳴っています。

 

 

テイラーさんがシーンにブレイクしてきた頃、「カントリー」というジャンルに騙されて?全く聴く耳を持たなかった私が間違いだったと、反省している次第です。

 

 

スティーヴィー・ニックスさんも、カントリー畑出身です。しかも、マックのサウンドは、カントリーっぽくもあります。そういった先入観で、ちゃんと聴かなかったのかもしれません。ちゃんと聴いてたら、フリートウッド・マック、もっと楽しめたかもしれません。なんとももったいない話です。

 

 

 

これで「二人は似ている」は短絡的なので書きませんが (でも、お二人とも美人で、歌詞が自身の恋愛ネタなところは同じです)、お互いリスペクトし合っているのは間違いありません。ネットサーフィンしてたら、テイラーさんのグラミー受賞パフォーマンスで、二人は共演していました。

 

 

 

「ドリームス」、きっかけはSNSかもしれませんが、曲自体が良くないと、再ヒットは絶対にしません。再評価は、やはり今の時代の必然ではないでしょうか。

ついでに、マイ・フェイバリットの「サラ」(「タスク」収録) も、もっと聴かれないかなあ。今なら、絶対に受けると思うんだけど。

 

 

 

 

 

 

二人の共演の様子。

 

 

 

 

 

「噂」。こうして見ると、スカスカした音同様の、スカスカしたデザインのジャケットのセンスも素晴らしいです。超絶美女だったスティーヴィー・ニックスさんの若い頃の姿が拝めます。

LPレコードの、ザラザラ且つツヤツヤな紙質 (触った人しか分からない) もひと癖ありました。デザインにマッチしてて、妙に感心した記憶があります。