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【2021年3月28日】「サマー・マッドネス進行」で一曲出来そうです

「サマー・マッドネス」は、アメリカのファンク・バンド、クール&ザ・ギャングの ‘70年代の隠れた名曲。そのメロウでゆったりとしたグルーヴは「真夏の狂騒」というよりも、狂騒の後に静かに夜が更けていく、そんな雰囲気の楽曲で、生エレキ・ベースのブイブイした音や、アープ・シンセの持続音に耳を奪われます。

 

 

タイトルに「サマー・マッドネス進行」と書きましたが、この曲には「進行」と言えるほどのコード展開はなくて、基本二つのコード、Bm7、C♯m7 のくりかえしで成り立っています。ここに、いろんな音が絡んでくる訳です。この絡み具合が絶妙です。

 

 

 

少し前に、’80年代のソフト&メロウの名曲である「ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス」のコード進行が流行っていることについてのブログ記事を上げました。その記事を書きながら思ったのが、「じゃあ自分は『サマー・マッドネス進行』で一曲作ってみようかな?」でした。絶対にいい感じの曲が出来るのではないか、と予感?した訳です。

 

 

 

この曲、先ほど書いたようにコードは二つです。しばらくこの二つのコードをリピートして鳴らしながら、合わせてメロディを手探りで探しました。(コード先の場合、「作る」ではなく「探す」の言い方がしっくりきます)

 

 

そのうち、何とかそこからメロディが上手く発展していきました。結局、Aメロは基本、Bm7、C♯m7 のくりかえしを踏襲して、部分転調を差し込みつつ、Bメロでメロディとコード進行を違うふうにと発展させてみました。

 

 

ドラムは’90年代ソウルの隠れた名曲「ライク・マーヴィン・ゲイ・セッド」をサンプリングしました。それで何となくですが、曲らしきものになってきました。

この曲は、’90年代にブレイクしたヒップホップ・ユニット「アレステッド・ディベロップメント」のリーダーであるスピーチのソロ曲。マーヴィン・ゲイの名曲「ホワッツ・ゴーイン・オン」のカバー・ヴァージョンです。 ’70年代のニュー・ソウル、ソフト&メロウ、の流れを汲んだサウンドで、ドラム音が実にいい音で鳴っています。

 

 

今後、どう発展していくのかとても楽しみです。

 

 

 

 

 

【2021年3月27日】崎山蒼志の新曲を聴く 〜 J -POPのオノマトペ化、大歓迎!

 

 

 

崎山蒼志さんの記事が上がっていて、何気に読んで、記事中の曲をYouTubeで聴きました。ますますオノマトペ化しているその歌を聴きながら、そういえば最近気になるシンガー・ソングライターって、全部オノマトペっぽい歌だよな〜と、ふと思いました。(当ブログ記事に上げた方々で言えば、米津玄師さん、君島大空さん、小林私さん、などです)

 

 

オノマトペ(仏:onomatopee)とは、擬声語を意味するフランス語である。

擬声語とは、擬音語と擬態語の総称のことである。

擬態語ーー状態や心情など、音のしないものを音によって表す言葉。

 

ーー以上「ニコニコ大百科」より

 

 

「音のしないものを〜」のくだりが特に重要なので、太字にしました。まさに、これです。ひとことで言うと「造語」です。

日本語を、正確に、聴き取りやすく発声するのではなく、自分流に発声すると、自然に「普通」の日本語の発声から遠くなっていくんでしょう。

古くは、矢沢永吉さん、桑田佳祐さん、矢野顕子さん、佐野元春さん。こういう独自の発声でポピュラリティーを獲得した人は、余り使いたくない言葉ですが、一種の天才なのでしょう。(天才と言ってしまうと身もフタもないので、使いたくはないんですが)

 

 

もう少し最近、当ブログに上げているアーティストだと、中村一義さん、(初期の) 七尾旅人さん、それから知名度低いですが、私の大好きなグーテフォルク (西山豊乃さん)。

オノマトペ的ボーカル、もっと分かりやすく定義すると、「歌詞カードを読みながら聴かないと、何歌ってるか分からない」「そして、そのように歌っても恥ずかしく聴こえない」。そんなボーカル・スタイルです。ちなみにグーテフォルクはホントの造語で歌っています。

 

 

何故オノマトペ的ボーカルに惹かれるかと言えば、単純に、自分では絶対歌えないからです。「白日」(King Gnu) は練習すれば歌える気がしますが、「Framingo 」(米津玄師) は絶対無理です。(だからKing Gnuは凄くない、という意味ではありませんよ、念のため)

 

 

それでいろいろ聴いてて。崎山さんって、矢野顕子さん・中村一義さん・グーテフォルクさんタイプだな〜と。「内なる声」に従順に、発声しているのでしょう。

中村一義さんみたく、たくさん売れなくてもいい歌をずっと歌い続ける、そんなアーティストになりそうな気がします。(と書いてたら、意外と売れたりして)

 

 

 

 

「そのままどこか」のMVより。