【2017年6月16日】「孤独」を促す歌〜宇多田ヒカルさんの歌から

セカオワと将棋のブログ記事ですが、読み返すと偶然にもコミュニケーションについて語っていました。それについて、もうちょっと考えてみました。

 

 

古今東西、多くの方々に歌われるテーマに「孤独」が挙げられます。音楽ファンの方は少なからず、思春期に、この「孤独感」と向かい合った事があるかと思います。
彼女と別れた時や肉親の死などの特別な時に限らず、孤独感というのは常について回るものです。まわりに友だちがいて、家族がいて、財産があったり、名誉を授かったりしても、そんな事は関係なく、人は一人で生きて一人で死んでいきます。そういう意味で、人はほんとに平等です。
そして、そんな根源的な孤独を自覚した人が、コミュニケーションについて考え、歌ったりするのだと思います。そんな人の音楽を、若い頃の私は好んで聴いてきました。

 

 

宇多田ヒカルさんの「For You」(’00年) の歌詞のサビの部分です。

 

 

誰かの為じゃなく
自分の為にだけ優しくなれたらいいのに
一人じゃ孤独を感じられない
だから For You 強くなれるように
いつか届くように 君にも同じ孤独をあげたい
だから I sing this song for you

 

 

宇多田ヒカルさんのティーンエイジャーの頃の歌です。10代の感性でしか歌えないような歌です。
この頃の私は30代半ばの既にいい大人でしたが、彼女の歌を聴くと同調して、思春期に戻ったような気になったものです。
実は私は、当時の彼女の歌を聴いていて、宇多田ヒカルは尾崎豊のように夭逝してしまうんじゃないかと、マジに心配していました。なので、音楽活動を休止した時は、ちょっとホッとしました。
この歌だけでなく、彼女の10代の時の歌は、孤独とコミュニケーションを歌った歌がほとんどです。そしてこの歌では、「君にも同じ孤独をあげたい」と歌っています。グッとくるフレーズです。

 

 

 

画像は、「For You」を歌う、当時の宇多田ヒカルさん。

 

 

先ほども書きましたが、本日はオフなので、これから呑みにいく訳ですが、今回このような内容のブログを書いた後なので、呑みにいくのに少々気が引けます。
10代の頃は、ロックを聴きながら、「仕事帰りや休みの日に、酒をのんでクダを巻くような大人には、絶対なりたくない」と思っていたのですが、まあこれが現実というものです (笑)。
でも当時と今とどちらがしあわせかと問われたら、間違いなく今です。当時悩んだからこそ、今の、余裕で呑みにいける自分があります。