【2018年10月5日】ユーロビート、ハウス、EDM 〜 久しぶりにバナナラマを聴きました

先日EDMについて書いていて、思わず若い頃流行った「ユーロビート」を思い出しました。とにかく流行っていて、バイトしていたレンタル・ショップでは、常にオムニバス盤「ザッツ・ユーロビート」シリーズが、レンタル率NO.1でした。VOL何番までリリースされたのでしょうか。最後を見届ける前にそのバイトは辞めてしまったので、今となっては分かりません。

 

 

このユーロビート、世界的なブームだったと記憶していますが、今調べたら世界を席捲していたのはほんの数年で、後は日本だけで売れ続けていたそうです。時代はバブル期。こういうアゲアゲで音数の多いゴージャスなサウンドは、まさにバブル期の申し子のような音です。そう言えば、ジュリアナ東京とかも、この頃です。

 

 

家では聴いていなかった私ですら、当時のユーロビートのヒット曲は殆ど知っています。友人にカセットテープをもらって、車の中で時々聴いていました。この友人はレベッカとユーロビートが大好きでした。私の多分6〜10歳くらい年下でした (適当)。この世代のごく一般的な地方の音楽リスナーには、ユーロビートとBOΦWYとレベッカが最強だったのではないでしょうか。常にレンタル上位を占めていた記憶があります。私ら世代だと、ユーミンが別格だったと思います。

 

 

そのレンタル・ショップでも、ユーロビートはしょっ中かかっていました。ユーロビートは仕事がはかどるビートのような気がします。お客さんが少なくても、ユーロビートが流れているだけで気分がせわしなくなるというか、テキパキと仕事がはかどったような気がします。日本人に大ウケしたというのもよく分かります。間がなくてせかせかしているところが、受けた要因なのではないかと。

 

 

今回の自曲は前回書いたように、結局このユーロビート風のビートにする事にしました。

そこで、このユーロビートと、ユーロビートから約10年後ぐらいに流行った「ハウス」と、今のEDMの、これら同じような速さの4つ打ちビート・ミュージックの、どこが違うかというところですが、音の響きで分けてみるとわかりやすいです。

 

 

ユーロビート=オクターブ・ベース (オクターブを上下して進むベースライン)

ハウス=TR808、909 (リズムボックスの機種) の音

EDM=先日も書きましたが、サイドチェイン処理のリズム隊

 

 

ザックリ言うと、こんな感じ (笑)。

ユーロビートが一番音数が多く、チャカポコしていて、リズム感の悪い人でも乗りやすいです。自曲もオクターブ・ベースにしてみたところ、一気にユーロビートの雰囲気になりました。

 

 

 

ところで、ユーロビートっぽくないメロディの曲を、わざわざ分かりやすいユーロビート風のアレンジにして聴かせていたアーティストも、当時いました。それが、ペットショップ・ボーイズと、初期のニュー・オーダーです。

この二つのバンドは、アルバムは歌モノ、12インチはユーロビート的なアレンジ、というふうに曲を分けていました。戦略というより、両方やりたかったのでしょう。

ニュー・オーダーについては何度も書いていますが、今回はユーロビートについての文章で、ペットショップ・ボーイズについては書くと長くなりそうなので、また別の機会に譲ります。(こちらも大好きだったので)

 

 

 

 

 

バナナラマも、そんな「亜流ユーロビート」のコーラス・グループ。このグループは元々はこういうユーロビート的な音楽性ではありませんでした。音楽性の幅を広げようと模索していたPSBやニュー・オーダーと違って、こちらは単純に売るための戦略だったのではないかと思います。

 

 

 

 

当時の私のお気に入り曲「ラヴ・イン・ザ・ファースト・ディグリー」(‘87)。当時はせわしなく感じたビートも、今聴くとのどかに聴こえます。こんなにすてきなメロディだったのかと、チョイ聴きのつもりがyoutubeで一曲聴き通してしまいました。曲の力プラス、これはボーカルのキャラクターの力も大きいのではないかと思います。