【2020年9月20日】谷川俊太郎「PEANUTS」を語る 〜 文学の真髄は人の悲しみ

 

 

 

先日の朝日新聞デジタルの記事から。

 

 

 

ピーナッツは、スヌーピーやチャーリー・ブラウンが活躍するアメリカの人気マンガ。訳者である、詩人の谷川俊太郎さんが、完訳を終えての所感などを語っています。

 

 

 

実は私はピーナッツにはさほど興味がなく、谷川俊太郎さんのインタビュー映像目当てに記事を観ました。谷川俊太郎さんの詩集は若い頃数冊読んでいましたが、全て売り払って手元にはありません。

 

 

前回の「月と六ペンス」同様、出逢いは中学生の頃です。名物?だった国語の先生の授業で、です。この先生は、おそらく谷川俊太郎さんのファンだったのでしょう。すごく熱心に語っておられたのを記憶しています。それがどんな内容だったかは忘れてしまいましたが。

 

 

 

このインタビュー記事、タイトルにもなっている「『PEANUTS』の真髄は人の悲しみ」この言葉に尽きます。

 

 

「…いくらでも子どもが喜ぶようなキャラクターなんだけど、基本的には大人のマンガですよね。基本的な、人間が生きている悲しみみたいなものが、そこにありますよね」

 

 

 

すぐれた文学・面白い文学は、文章のテクニックやよく練られたストーリーとかではなくて、作者の「絶望」の深さがどれだけ表れているか、で決まるのではないかと、本をよく読んでた頃に思ったことがあります。絶望が深い程、その話は心に染みるという訳です。

タイトルの「PEANUTS」を「文学」に変えてみて下さい。ピッタリくるのではないかと。

 

 

 

私はいつ頃からか、ほぼ文学を読まなくなったのですが、音楽にはドップリとハマって今日に至ります。

音楽というか歌も、古今東西「嘆き節」的な表現が多く、そういうのも当然好きでよく聴きます。

けれども文学と大きく違うところは、それは「肉声」で、リズムとメロディがあるところです。そして、一瞬 (数分) で消えていくところです。

 

 

「マンガ」も、何故か?文学よりも音楽に似ていると感じます。(だから離れてないのかも)

「ピーナッツ」、興味がなく読んだ事もなかったのですが、谷川さんの言葉で訳されていることもあり、ちょっと読んでみたいなあと思いました。