出来上がりつつある新曲のトラックを日々リピートしながら、この曲は「花」をテーマにした曲にしようと思いました。取り敢えず「芍薬の花」と、仮タイトルを付けました。
古今東西、「花」をテーマにした曲はそれこそ星の数ほどあります。理由として思うのは、歌を歌う心と、花を愛おしむ心は、同源だからなのではということです。
花ってきれいだなあと感動する心・何故花はきれいなんだろう?と思う心、が人に歌を歌わせるのではないかと感じます。だから、花 (と異性) は、連綿と続く歌のテーマになっているのでしょう。
とツラツラ書いていて思い出したのは、若い頃知ったこの一節。
「美しい花がある。花の美しさという様なものはない。」
これは、文芸評論家、故・小林秀雄さん「当麻」の有名な一節です。文学好き・哲学好きの人なら、もしかしたらこの一節について考えたことのあるかもしれません。
前後の文脈を抜きにこの一節を考えると、いろんな解釈が可能で面白いなあと思います。(いろんなブログ・サイトにいろんな解釈が書かれています。興味ある方は覗いてみて下さい。)
ちなみに若い頃の私は、ごく単純に、「美しい花」は存在で、「花の美しさ」は観念である、と読みました。
この「芍薬の花」、どんな歌になるのか楽しみです。