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【2022年4月26日】くるり「ブレーメン」を聴き返して 〜 ストリングスのアレンジを考える

「失語症の猫たち」、アレンジに煮詰まりを感じていた先日、偶然YouTubeで観たのが「WOW WOW MUSIC // POOL」と言う番組 (かな?) の特集「【活動25年を振り返る】岸田繁&佐藤征史が選ぶ、くるりお気に入りの一曲」の動画。

ここで岸田繁さんが上げていたのが、’07年リリースのくるりの7枚目のアルバム「ワルツを踊れ」からの一曲「恋人の時計」。ちょっと意外でした。

 

 

「ワルツを踊れ」は、ウイーンでのレコーディングでオーケストラとの共演を行った、言わばガチガチのコンセプト・アルバムです。そして単にオーケストラを被せただけではなく、楽曲自体が、そしてアレンジが、メロディアスなクラシック・ミュージックの構造を踏まえて作られている、そんなアルバムです。岸田繁さんのクラシック趣味が存分にあらわれている名盤です。

 

 

そのアルバムから何気に、私が一番好きな、2曲目「ブレーメン」を何度か聴き返しました。この「ブレーメン」、メロディは ♪昔〜むかし〜 浦島が〜 に似た素朴極まる童謡っぽいメロディですが、バックで鳴っているコードが、私の耳では聴き取れない程複雑です。(J -POPのコード進行を上げている幾つかのサイトのは、多分弾き語り用の簡略化ヴァージョンです)

 

 

私の「失語症の猫たち」は、メロディもコードも複雑なので、変に難しく聴こえるのではないか。この「ブレーメン」のように、素朴なメロディ+複雑なコード、で上手くいくのではないか、そう考えました。そう思ってメロディをもっとシンプルにしようと、更に手を加えているところです。

 

 

 

 

 

【2022年4月24日】「失語症の猫たち」メロディを大幅に推敲しました

気に入っている出だしのコード進行、B/D♯  F♯dim  A♯dim  E♭m は変えていませんが、乗せたメロディとその後の進行が大幅に変わり、作り始めと全く違うと言っていい程の曲になりました。リズムも変わって、久しぶりのワルツになりました。

 

 

書き直したコード譜を見ながら打ち込みで入れたメロディを聴いていると、この曲はもっとシンプルな方がいいような気がしてきました。それほどストレートなメロディに聴こえます。

複雑になっていくのは、どうも私の耳が複雑なものを求めているからだという気がします。まあそれはそれとして、シンプルでいいものは、わざわざ複雑化する事もないのではと。この曲のラフ・ヴァージョンを聴き返しているとそんな印象を受けました。

 

 

思えば曲を作り始めた頃は、コードを3つ、多くて5つしか使わない、と制約して作っていたものです。ちょっと前に書きましたが、音が増えるとぼやけます。この曲はクリアーなイメージなので、ボカさず、ストレートに音を鳴らしたいなあと。

鳴らせる音が増える=曲が良くなる、ではない事を肝に銘じて作っていきたいなあと。

 

 

 

 

 

 

結局Dメロまでいきました。曲構成が複雑なので、余計にシンプルに聴こえるようにしないといけないなあと。