「失語症の猫たち」、アレンジに煮詰まりを感じていた先日、偶然YouTubeで観たのが「WOW WOW MUSIC // POOL」と言う番組 (かな?) の特集「【活動25年を振り返る】岸田繁&佐藤征史が選ぶ、くるりお気に入りの一曲」の動画。
ここで岸田繁さんが上げていたのが、’07年リリースのくるりの7枚目のアルバム「ワルツを踊れ」からの一曲「恋人の時計」。ちょっと意外でした。
「ワルツを踊れ」は、ウイーンでのレコーディングでオーケストラとの共演を行った、言わばガチガチのコンセプト・アルバムです。そして単にオーケストラを被せただけではなく、楽曲自体が、そしてアレンジが、メロディアスなクラシック・ミュージックの構造を踏まえて作られている、そんなアルバムです。岸田繁さんのクラシック趣味が存分にあらわれている名盤です。
そのアルバムから何気に、私が一番好きな、2曲目「ブレーメン」を何度か聴き返しました。この「ブレーメン」、メロディは ♪昔〜むかし〜 浦島が〜 に似た素朴極まる童謡っぽいメロディですが、バックで鳴っているコードが、私の耳では聴き取れない程複雑です。(J -POPのコード進行を上げている幾つかのサイトのは、多分弾き語り用の簡略化ヴァージョンです)
私の「失語症の猫たち」は、メロディもコードも複雑なので、変に難しく聴こえるのではないか。この「ブレーメン」のように、素朴なメロディ+複雑なコード、で上手くいくのではないか、そう考えました。そう思ってメロディをもっとシンプルにしようと、更に手を加えているところです。