【2018年2月5日】どうなる!?「個」の仕事

 

 

 

今日 (というか、既に昨日) お昼を食べた定食屋は、同じ名前のお店が金沢南部〜鶴来に多いけど、チェーン店ではなく、暖簾分けのお店だそうです。
店名と基本のメニュー (うどん・蕎麦・丼物・定食など) だけは同じですが、味も違えば値段も違います。私はこういう個人経営のこじんまりとした定食屋が好きで、この暖簾分けのお店も、3件、時々行く店があります。

 

 

この3件のうち、2件はおかみさんが、1件はご主人さんと奥さんが、それぞれ料理を作ってらっしゃいます。忙しい時間帯は、お手伝いの方 (多分家族か親類。アルバイトさんという感じではない) が、配膳などしてらっしゃいます。
その奥さんやだんなさんですが、いずれも、どう見ても60代後半以上のお歳にみえます。若い方がお見えにならないところをみると、おそらく、自分たちの代でお店を終われるのではないのでしょうか。

 

 

時々呑みに行くお寿司屋さんやお蕎麦やさんもそうです。いずれもご主人は団塊の世代で、自分が引退したらお店を閉めるそうです。子どもさんはいずれもサラリーマンです。
こんな話を聞いていたり、目の当たりにしていたり、冒頭の記事「日本で『中小企業』が激減している根本理由」を読むと、どうも日本は、団塊の世代の方々が完全に引退すると同時に、大きく経済の様子が変わりそうです。徐々にではなく、ある日突然という感じで。

この記事は製造業についての考察ですが、私の携わっている小売業や、前述の飲食業にも当てはまると感じました。

跡継ぎも少ないうえ、起業家もいない。これでは大きい資本力の企業ばかりが残ることになります。

 

 

今、日本の会社員の99%が中小企業に従事しています。残り1%の人間が、大企業で働いています。「お金の原理」として、資本主義が成熟していくと、お金のある所には更にお金が集まっていく仕組みになっています。(ギャンブル経験のある方は身に染みているかもしれません)
どうも世の中、どんどん「個」の仕事が追いやられて、いかに「組織の一員」としてがんばれるか、になってきています。それはそれで、賃労働として割りきって出来る人ばかりならいいのですが、組織に縛られずに自分の能力を発揮したいという方は、今も変わらず一定数いらっしゃると、私は思いますが、そんな方々の能力が十分に生かせない社会というのもどうなのかと。

 

 

話が広がりすぎました (笑)。まあそれはそれとして、私が心配なのは「作っている人の顔がみえる・人となりがわかる飲食店」が、なくなってしまったらどうしよう、ということです。
食べ物は、料理した人の顔を見ながら食べるのが1番美味しいので。