【2018年5月20日】ヤマハDX21、20数年振りに弾いてみました

 

 

整理整頓の際、押入れの一番奥の方に眠っていた「ヤマハDX21」を引っ張り出しました。
DX21は、世界初のデジタル・シンセサイザーである「DX7」の廉価版。ウィキペディアで調べたら、1985年の発売でした。DX7の発売が1983年だったので、2年後に、スペックをほぼ受け継いで価格は10万円程安いこのモデルが出ています。この辺の技術革新とそれにつれてのコスト・ダウンは、今のPC業界のようです。

 

 

当時私はDX7が欲しくてバイト代を貯めていたのですが、音楽雑誌でDX21の情報をみて、こっちの方がいいと思い早速楽器屋さんに予約しに行ったところ、予約が殺到していて数ヶ月遅れでの購入となりました。

 

 

今でも鮮明に憶えているのは、ベルの音の美しさです。今でこそアコースティック楽器の音は普通にデジタル音源化されていて、普通にシンセサイザーや音源ソフトから聴けますが、当時のアナログ・シンセ全盛時は、シンセというと抽象的な音しか出せず、ベルみたいに複雑な倍音成分をもった音はまず再現不可能でした。
それが、DX21だと簡単に鳴り響きます。ベルに限らず、金属的な音がとてもいい感じで鳴るので、当時はロクに弾かずに音ばかりいじっていたような気がします。

 

 

そんな人は私だけではなかったようで、’80年代のポピュラー音楽シーンの音は、一時期このDXの音に支配されていました。DXとシモンズ(シンセ・ドラム)とオーケストラ・ヒットが、’80年代ポップスの3種の神器です。あと付け加えるなら、ドラムのゲート・リバーブでしょうか。

 

 

 

 

おそるおそるコンセントを差してスイッチを入れると、無事稼働しました。実に20数年の時を経て復活です!(大げさ)
早速ベルの音を鳴らしてみました。
今聴いても実にいい音です。心がしばし、30年前にプレイバックしました。