【2018年5月19日】聴き返したアルバム その2 〜 セロ「ワールド・レコード」

CDを整理整頓していると、「あれ、これ聴いたかなあ?」と、憶えのないようなものが時々あります。ジャケットがあっても、全くピンときません。ましてや、アーティストも知らず、ジャケットもなく、CD本体にも曲のクレジットなどないものは、思い出しようもありません。
そして少しワクワクして聴いてみて、それが一回しか聴いていない音だ、とすぐに分かります。
つまりは、私の感性と相性が良くなかったのでしょう。ジャケ買いのCDによくあります。

 

 

でもそれは、決して無駄な買い物だとは思いません。逆に、思ってもみなかった素敵な出会いもあるからです。そして、その時はスルーしてても、後から何かの拍子に聴き返して、お気に入りになる場合もよくあります。

 

 
セロ「ワールド・レコード」(’11年) も、そんな一枚。
セロは日本のバンドで、バンド名を「宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』の一節、『やさしいセロのような声』から拝借」(ウィキペディアより) や、フリッパーズ・ギターへのリスペクトなどの情報と、ジャケットがよかったことが重なって、音も聴かずに購入しました。
あと、曲名もユニークで気になりました。「21世紀の日照りの都に雨が降る」「大停電の夜に」など。

 

 

おそらく1、2回聴いただけでそのままになっていたのが、ジャケットごと発見して再度聴いてみました。
バンド名やフリッパーズ・ギター等の前情報からスマートな音かと思いきや、これが結構ルーツ・ミュージックっぽいというか、YMO以前の細野晴臣さんが演っていたごった煮の音楽っぽくて、音もモコモコしています。
購入当時、おそらく予想に反して泥くさい音だったので聴かなかったのでしょう。

 

 

これが今聴きかえすと、普通に心地良く響いてきます。そういえば、細野さんの「はらいそ」も、じんわりと良くなってきたアルバムでした。
遅まきながら、他のアルバムも聴いてみようかと思います。