音楽全般」カテゴリーアーカイブ

【2023年6月24日】祝!冥丁「怪談」CDリリース!〜 愛聴音源がCDとしてリリースされます

 

 

 

音源サイト「Bandcamp」で密かに愛聴していた冥丁「怪談」が、何とCD及びアナログ盤としてリリースされます。ちょっとビックリ。これは嬉しいニュースです。音楽タブのニュースとは言え、Yahoo!のトップは凄いです。

 

 

この「怪談」、ぱっと見はキワモノっぽいんですが、音は極めて良質なエクスペリメンタル・ミュージックです。

エクスペリメンタル・ミュージックと言うと、フリーダムでノイジーで聴きにくい音を連想するかもしれませんが、この「怪談」は、そんな音とは一線を画す音です。ひと口で言うと、今どきのローファイ・ヒップホップから、ビートを抜いてノイズのみを抽出したような、鼓膜にベタッと貼り付くような音像、です。(←上手く言えないので、分かる人しか分からないような…)

 

 

私も最近の自身の楽曲に、これと似たようなノイズや昔のAMラジオのような音像を頻繁に使っています。いま制作している「紙を切る少女」も、そうです。

ホワイトノイズや、昔のAMラジオのような周波数が中域のみ鳴っている音には、前回上げた「f/1ゆらぎ」を感じます。ずっと聴いていても耳が疲れず、実に気持ちいいものです。

 

 

この「怪談」の音像も実に気持ちがよく、昔の日本の怪談の薄気味悪さと絶妙にマッチしています。こういう音楽が世界的にも聴かれているというのは嬉しい事です。

 

 

【2023年6月14日】YOASOBIの世界的ブレイクに、自分自身の音楽的視野の狭さを感じました

 

 

 

前々回、エントのアルバム「エンティッシュ」についての記事で、バンドのストレイテナーやアジアン・カンフー・ジェネレーションよりも、そのメンバー、ホリエさんやゴッチさんのソロの方が洋楽趣味が顕になってて面白い、という旨を書きました。書いたあとふと思ったのは、私の視点はあくまでも「洋楽の方が邦楽より面白い」に立脚しているという事です。

 

 

私の世代のロック・リスナーたちは概ね、ロック (やポップス) と言えばやっぱり洋楽と言う、いわば洋楽信仰が根付いていて、何につけても両方の比較してしまいます。私も間違いなくその一人です。

ストレイテナーやアジカンのメンバーたちが、洋楽から影響を受けた自身の音楽性を邦楽リスナーに伝えようとがんばっている行為、に水を差したような文章を書いてしまったなあと、後から少し反省しました。

 

 

 

ところで、超メジャーなJ – ロック・バンドが洋楽っぽくなくなったのはいつ頃からかなあと、ちょっと考えてみました。’90年代の、ミスチル、スピッツ、そしてB’z、渋谷系…等は、完全に洋楽の影響下にあります。’90年代後期〜ゼロ年代初頭の、バンプ・オブ・チキン、くるり、…等も同じく。

 

 

私個人の見解としては、先ずSEKAI NO OWARI がブレイクした、’10年代ぐらいからかなあと。そう言えばこの頃から、J – POPのガラパゴス化というワードが出てきたような。ボカロ・ブームもこの頃からです。

 

 

つまりこの頃から、前述した「洋楽は邦楽より面白い」信仰が、普通及びコアな若いロック・リスナー、ポップス・リスナー、しいては演るアーティストからも払拭されてきたと、いう事ではないかと。ここにきてようやく日本人リスナーの洋楽コンプレックスがなくなったのではないか、と感じます。洋楽コンプレックがなくなったから、洋楽ライクでない、自由で質の良いロック/ポップスが次々と生まれるようになったのではないか、と。

J – POPの頂きのようなサウンドを堂々と鳴らすYOASOBIの世界的ブレイクは、必然の出来事のようにすら思います。