音源サイト「Bandcamp」で密かに愛聴していた冥丁「怪談」が、何とCD及びアナログ盤としてリリースされます。ちょっとビックリ。これは嬉しいニュースです。音楽タブのニュースとは言え、Yahoo!のトップは凄いです。
この「怪談」、ぱっと見はキワモノっぽいんですが、音は極めて良質なエクスペリメンタル・ミュージックです。
エクスペリメンタル・ミュージックと言うと、フリーダムでノイジーで聴きにくい音を連想するかもしれませんが、この「怪談」は、そんな音とは一線を画す音です。ひと口で言うと、今どきのローファイ・ヒップホップから、ビートを抜いてノイズのみを抽出したような、鼓膜にベタッと貼り付くような音像、です。(←上手く言えないので、分かる人しか分からないような…)
私も最近の自身の楽曲に、これと似たようなノイズや昔のAMラジオのような音像を頻繁に使っています。いま制作している「紙を切る少女」も、そうです。
ホワイトノイズや、昔のAMラジオのような周波数が中域のみ鳴っている音には、前回上げた「f/1ゆらぎ」を感じます。ずっと聴いていても耳が疲れず、実に気持ちいいものです。
この「怪談」の音像も実に気持ちがよく、昔の日本の怪談の薄気味悪さと絶妙にマッチしています。こういう音楽が世界的にも聴かれているというのは嬉しい事です。