という訳で、銀河鉄道999の新作が読めます!
作者の松本零士さんは、私の少年時代、大好きだった漫画家の一人です。
松本零士さんのマンガの、その作品のほとんどが、宇宙や時間、アンドロイドやロボットなどを扱ったSF物と四畳半ものです。それ以外は戦記ものなど、ごく僅かです。
松本マンガの舞台は、そのほとんどが、広大無辺の宇宙とちっぽけな四畳半の下宿部屋。一見すると相反するシチュエーションに思えますが、作品を読むと、その共通項の多さに納得します。
つまり、両方とも「孤独」な訳です。
小さな四畳半で、さらに小さく毛布にくるまって明日を夢見て泣いている大山昇太 (男おいどん) と、大きな宇宙に呑み込まれるような旅を続ける星野鉄郎 (銀河鉄道999) の物語は、全くおんなじに読めます。
(宇宙の孤独感については、昨年10月25日「宇宙は現実的フロンティアではなく、ヒトの頭の中にある思想」のブログで触れました。
そして、松本零士さんや、水木しげるさん (ゲゲゲの鬼太郎)、つげ義春さん、そして「火の鳥」に於ける手塚治虫さんのペンタッチには、ある共通点がありました。
作中の人物は極端にデフォルメして描いていますが、バックの自然・宇宙・そして宇宙船などのメカ、などは、ここまで描くのかと思うくらい、細かく緻密に描写している点です。
これにより、一層「大自然や機械などに生かされている、か弱きいち生命体」としての人間の立ち位置が、鮮明に表現されています。小学生の私でもそう感じました。漠然とであって、こんなに難しくは考えていませんでしたが。
当時は「松本零士はおんなじ顔しか描けないのか、絵が下手なんじゃないか」とまで言われていましたが、決してそんなことはありません。(笑)
松本零士さんのマンガは、ごく初期のものを除けばほとんど読んだような気がします。その中でも、裏ベストの作品として「ワダチ」を挙げたいと思います。
この作品は、’73年〜’74年に少年マガジンに連載されていた作品です。私は後から単行本で読みました。全2巻でした。
この作品は、SFと四畳半ものが合体した壮大なストーリーが読みどころです。コアな松本零士ファンは、戦記ものや、ハーロックやエメラルダスを推しそうですが、ワダチは、松本零士初心者には読みやすい作品ではないかと思います。登場人物も、松本マンガの総キャストの揃い踏みです。
思い出したら読みたくなりました。今度ブ◯ク◯フに行ったら探してみます。
ところで、銀河鉄道999です。私の中2〜中3の頃が人気のピークで、中3の学園祭だったか運動会だったかで、大きな大きなパネルにメーテルを描かされました。私の中では、興味の対象がマンガよりもロックに移っていて、嫌々描いた憶えがあります。(多分、画家志望!だったのをクラスメイトが知ってて描かされた 笑)
そして描きながら、「こんなに人気が出るようじゃ、松本零士ももうオワった」と一人思って、松本熱が一気に冷めていきました。生意気な中学生だったんですね。
銀河鉄道999といえば、ゴダイゴのテーマ・ソング。ほんとにいい曲ですねー。当時「ザ・トップテン」などの歌番組でゴダイゴを観るのが楽しみでした。
画像は、ゴダイゴ解散ライブで「銀河鉄道999」を歌うタケカワユキヒデさん。