数日前に歌詞が生まれた「昭和のメロディ」改め「ユメヒトヨ」、バックトラックもほぼ完成しました。以前書いたように、ミュート・ビート (昔のレゲエ/ダブ・バンド) のようなレゲエの曲になりました。音もどんどん削っていって、間奏の転調メロディも削って、シンプルでスカスカした音になりました。でもレゲエはこれでいいのです。
出来上がってからそのトラックをコピペして、遊びでダブ・ヴァージョンを作ってみました。ディレイ、リヴァーブ、フランジャー、フェイザー、そしてイコライザー…。Cubaseに入っているいろんなエフェクターで遊びながら、ダブばっかり聴きながら過ごしていた、若かりし頃の一時期を思い出しました。
ダブに関しては、思い出したように過去にも何度かブログ記事に上げていますが、今回も違う言葉で語ってみます。
ダブは「時間のサンプリング」です。ダブ以前の音楽は、時間というものは自分の意識の外に流れているもので、音楽はその流れに沿って、メロディやリズム、ハーモニーが展開していくものでした。ところがダブは、そんな普遍的だと思われていた時間の流れを、意図的にぶった斬る事によって、「もう一つの」時間の流れを作り出したのです。時間を自分の意識で折り曲げたのです。
この、一本道だと思っていた時間軸が歪んでいく感覚をクラクラしながら味わうのが、ダブの醍醐味です。
ダブを聴いたことのない方は、こうして言葉で書くととても難しい音楽に感じるかもしれませんが、実際はいたってシンプルな音楽です。身体が動くダンス・ミュージックでもあります。音楽の持つ、人の心と身体を解放するパワーに満ちています。
私の作ったダブは実に稚拙なものでとても公開出来るものではありませんが、「ユメヒトヨ」のクライマックスで、ダブ的音響を隠し味で使ってみました。もっと精進して、人にお聴かせ出来るものにしたいなあと思います。
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画像はこれにしようと、一番上の「ダブ・ロッカーズ・デライト」を探していたら、漁っている途中これだけのダブCDが出てきました。実際ダブCDはこの数倍はあります。。
この「ダブ・ロッカーズ・デライト」は、ギミックを抑えた「引き算のダブ」の極北のような音です。既に手元にありませんが、ジャケットの絵とライナー・ノーツはこだま和文さん (元ミュート・ビート) 。絵も文章もすばらしいです。