【2017年9月27日】「単なる音」のキラメキに触れて 〜 去年の9月のコンサートから

YouTubeで、先日のブログ「デモテープ特集」を聴いていて思い出したのが、昨年の今頃、知人のミュージシャン (ギタリスト) が出演するというので出掛けた「日本海 音の交遊録ー新たな触発のはじまり」というコンサートです。金沢駅近くの石川県立音楽堂交流ホールにて行われました。
現代音楽の作曲家が書いた曲を北陸の演奏家が演奏するという趣旨で、数人のミュージシャンが代わるがわる出て演奏を行いました。数曲、曲を書いた作曲家の方も共演してました。

 

現代音楽ということで、いわゆるダイアトニック・スケール (ドレミ〜の音階) を無視した、リズムもない、ポップでない、聴いてたら眠くなるような、そんな音楽を想像していました。
ある意味想像通りで (笑)、隣の方に陣取っていた、中学生の部活 (多分ブラスバンドかな) で先生に連れられてきたような数人かは、始まってしばらくしたら眠りについていました。
これは身をまかせて聴く類の音楽ではないと思い、意識を集中して聴いていました。咳をするのもはばかるようなライブは久しぶりでした。

 

興味深く聴けたのは、トライアングルでアンサンブルを奏でる曲でした。この曲は、1年以上経った今でもハッキリと憶えています。
以前にも当ブログで書いたことがありますが (5月12日 音楽の原風景 〜 坂本龍一氏「async」に寄せて) 私はトライアングルの金属音が好きで、楽曲によく使っています。それはあくまでアクセントとしてでしたが、このコンサート以降、リズム楽器として多用しています。

 

なぜ金属音が好きなのかと言われれば、何となく懐かしい感じがするからです。それから、ピアノやギターを叩いたり引っ掻いたりして音を出して、それを繋げて曲にしているのもあり、これもなかなか面白いと感じました。
音に興味を持った子どもが無心に音で遊んでいる様子を、楽器を凄く上手く弾ける人が、音でその様子を緻密にスケッチして再構成しているような、そんなコンサートでした。

 

私はここ数年、無邪気に音を出して遊ぶということをしていません。最近は曲作りに一生懸命で、音を出すことが当たり前になり、そんなに楽しんでいない自分がいることを、「デモテープ特集」で思い出した次第です。

初心にかえって、もっと楽しまないと!

 

 

ブログなど書いていない時期でしたが、たまたまチラシを写メっていました。立派なものだったからだと思います。