【2017年12月5日】羽生新竜王にリスペクト!

将棋ファンにとってはうれしいニュース。将棋界の第一人者、羽生善治さんが、本日の竜王戦第5戦で勝利。これで7大タイトル (+NHK杯) の永世位を全て制覇するという偉業を成し遂げられました。
本日のTVやYahoo!ニュース等で大きく取り上げられているので、詳しい情報に関しては、そちらをご覧になられればよいかと。

 

 

今日はちょうどオフ日だったので、朝9時から終局までずっと観戦できました。指し手の意図や形勢など、解説の棋士と聞き手の女流棋士が、漫才のように (?) 分かりやすく説明してくれるので、観ていても全く飽きません。あと、時には「勝負メシ」や「おやつ」の話題とか、タイトル戦なので、その土地 (今回は鹿児島) の話題とか。

 

 

そしてどの解説の棋士にも共通していえるのは、両対局者への、リスペクトの念がものすごく感じられる事です。
8時間以上の長丁場で、ニコ生もAbemaもネット放送ならではのアドリブが多く、発言も、本音と建前が結構見え隠れしている中で、対局者リスペクトの念は、営業ではなく心底からだと伝わってきました。タイトル戦に出るのが、どれだけ大変な事なのか。そしてそこで勝つ事は、どれだけ大変な事なのか。同じ世界にいて、十二分に身に染みているからだと思います。

 

 

学問でもスポーツでも芸術でも、世の中のいろんな仕事でも、そして音楽でも将棋でも、知れば知るほどに楽しめるという側面と、同時に、知れば知るほどその奥の深さも体感して、(実際やっている人は) 行き詰まってしまう、という側面があります。
そして少しでもその世界に接して、その世界の魅力と、同時に大変さが実感されている方は、普通その世界のトップの方々に対して大きなリスペクトの感情をおぼえる筈です。そしてそんなリスペクトの感情が、ともすれば明日への活力となったり、生きる希望となったりするのではと思います。

 

 

私はここ数年の将棋ファン、しかも観る将で、そんなに詳しい訳ではありませんが、そんな私でも、羽生さんの偉業はとんでもない事だと感じます。実際に将棋を指される方など、私の100倍は感動したのではないかと思います。

 

 

私が若い社会人だった、22年前。羽生さんの7冠フィーバーで、それこそ今年の藤井君フィーバー並みに将棋界が盛り上がった事を思い出しました。
羽生さんはあれから数十年、コツコツと一局一局、対戦を積み重ねてきた訳です。今回の47歳でのタイトル奪取も、史上5本の指に入る高齢との事です。そしてタイトル獲得はこれで99期目。
「同じ情熱をずっと持ち続けて取り組める事こそ才能」と羽生さんは仰います。そして今日の会見で「将棋の本質はまだまだ分かりません」と羽生さんは仰います。この謙虚さこそが、情熱の源泉なのかもしれません。分からないから、知りたくなるという。

今日は私も、ささやかながらその情熱のカケラを浴びた気がします。

 

 

 

ファンの熱狂が凄かったです。これは「ニコニコ生放送」から。ブログに載せよう!と、シャッターを切りました。
ちなみに、「888888888」は、ネット・スラングで、パチパチパチ (拍手) だそうです。ネットで知り合った友人に教えていただきました。