【2018年1月4日】TVの役割りとは? 〜 「紅白歌合戦」に思う

 

 

大晦日の紅白歌合戦の平均視聴率が39.4%だったそうです。歴代のワースト3位だったそうですが、TV以外の娯楽も多いこのご時世に、相変わらず4割もの視聴率があるというのはすごいことだと、私は思います。この記事も私の思いと同じく、そのような論調です。

 

ちゃんと数字で示してあるのが、読んでいて分かりやすいです。

 

 

 

「ゴールデン帯の総世帯視聴率(以下、HUT)を見ると2004年は年間68%程度あったのに、2017年の上半期は59.9%と60%を割っています。HUTは13年間で8%程度も下がっているのに、紅白の視聴率は2004年の39.3%と比べ、2017年は39.4%と0.1%上乗せされている事実に注目すべきでしょう。数字上でもテレビ離れが証明されている上に、ヒット曲も生まれていない状況で39.4%もよく取ったと見るべきではないでしょうか。ある意味、驚異の数字といえます。

 

 

 

今の40代以上の方は、昔の言葉で言うと「テレビっ子」の方が多く、朝起きるとまずTVをつけ、帰宅するとつけ、そのままつけっぱなし、の生活パターンが多いかと思います。調べたら、「テレビっ子」は、1970年代から 1980年代にかけて使われていた言葉だそうです。その頃の子どもが、今の視聴率をほぼ担っているような気がします。

 
内容はともかくとして、TVの良いところの一つに、「他者と時間を共有出来る」点があげられます。かつて家族団らんにTVは欠かせませんでした。今の40代以上の方で、家庭を持ちお子様がいて、家族で団らんをするその場では、ほとんどTVがついていると思われます。ちゃんと観られていなくても。それから観るチャンネルも少ないので、学校でもクラスメイトとの共通の話題にもなります。
つまり、コミュニケーションのツールとなっていた訳です。「紅白歌合戦」も、そんな役割を担っている (いた) 番組なんじゃないかと。

 
対して今の子どもたちは「スマホっ子」です。私の周りの大学生など、ネットしか観てない子もいます。昔はテレビっ子の批判も多かったような気がしますが、「心ここにあらず」感は、TVよりもネットの方が強烈です。何故なら、ネットはTVのように完全受動型のメディアではないからです。こちらからも働きかける事が出来る為、全神経がそっちに集中してしまいます。
スマホっ子たちが家庭を持ち、その家族団らんの場では、果たしてTVはついているんでしょうか。「紅白歌合戦」は観られているのでしょうか。気になるところです。